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在庫削減 と 発注管理 在庫日数 出荷されている数量に対して どの程度の在庫を持っているかを 在庫日数といいます。 一般的には 月末の在庫数量を その月の一日あたり出荷数量で割った数値で示す方法が 簡単なため 利用されます。 在庫回転率を別の表現で表わしたとも言えます。 回転の悪い商品を 大量に買い込んだり、出荷数を無視した生産をしたりすると てきめんに ふくれ上がります。 在庫は諸悪の根源 在庫が多すぎれば 当然資金効率も落ちます。 不良在庫・低回転在庫の温床にもなります。 経営上も大問題ですが、物流管理だけから考えても 在庫日数の増大は 大問題をかかえています。 在庫日数が物流管理に及ぼす影響 基本的に 物流センターのコストは 在庫商品量に比例的に変化します。 なぜなら 1 在庫スペースは 在庫日数に比例します。 2 在庫日数が増えれば 当然 倉庫スペースコスト(たとえば倉庫料金)も比例関係に なります。 3 作業動線の長さは、倉庫スペースに比例します。 4 従って 作業コストとも ほぼ比例関係になります。 5 在庫量が増えると 作業ミスも 加速度的に増加します。 物流成績と在庫日数 複数のセンターが有る場合 センター間でコストを比較する場合は 単純なパーセントでは なく、物流1単位あたりコスト × 在庫日数×アルファ を考慮しないと 同列の比較は 無意味になります。 仕入れ担当者(生産計画担当者)の責任 仕入数量や生産指示数量が 物流部門以外で決定されている場合、在庫日数に関する コントロールは 物流部門では不可能です。 他部門の無能な担当者で決定された在庫日数に 物流コストが振り回されるのは おかしな話です。 在庫が多過ぎる場合で 物流コストを本当に下げようとするなら 無能な仕入担当者や 生産計画担当者を更迭するほうが 即効性が有ります。 現在 多くの企業において 分散していた物流センターが統合され 巨大な統合センターが構築されています。 これは なぜでしょうか? ごく単純に考えると 物流を集中する事には いくつかの危険性が有ります。 @ 分散したセンターから出荷する場合に比べ 配送先までの距離が増え 運賃が上がる A 巨大化したセンターは 作業者の動線が長くなり 生産性が低下する B 天災地変などのリスクが集中する それにもかかわらず 物流の教科書では 拠点数を減少すべしと説かれ、いろいろな論文でも 天災リスクを極力回避する事は必要だが 物流拠点は下記の論拠で集約化せよと説かれています。 根拠 @ 総在庫数量・金額 各センターで共通に取り扱うアイテムについては 分散した場合は それぞれで 安全在庫と 調達リードタイムを加えた数量を保持しなければ欠品が発生する。 少数顧客への出荷実績から拠点ごとに計算される安全在庫合計値は 理論上 全体出荷量の実績値から計算される安全在庫より 多くなる とりわけ 日々の出荷数量合計が ケース(又は 最小発注単位数)に満たない C 級商品 については 各拠点ごとに過大な在庫を抱える必要が出て トータル 在庫数量(金額)が 異常に高くなる その結果 ( A ) 在庫金利・管理コスト を 低減できない ( B ) 在庫スペースコスト が 上昇する A 事務処理人件費・コスト 発注・入荷管理・買掛管理・支払い処理などの事務量は 数量によって変化するのではなく トランザクション(伝票の行数)に比例する。 B 平方根の法則 同一アイテムを複数拠点で在庫した場合、総在庫量は拠点数比の平方根倍になるという説が 有ります。
安全在庫と発注点 典型的な発注管理の手法は下記の様に分類されます。 形式からの 発注方法分類
もっとも理解しやすい発注点法 在庫が ある水準(原則として リードタイム日数分)を切ったら 注文したものが入庫される 時点で在庫が一定水準になる量を発注する。 補充を必要とする拠点側から補充要求を引き出して(Pull)供給元からの出荷を受ける為 プル型 (補充発注型)在庫管理の代表 ⇔ プッシュ型 (配分供給型) 特売が少なく 需要の安定した商品に向く。 (発注点 : ROP :Reorder Point) (経済発注量: Economic Order Quantity) ミニ・マックス法 在庫数が発注点を切ったら あらかじめ設定しておいた在庫上限と現在庫数の差を発注する。 ツービン法 ( 二棚法 ) 同容量の棚を2つ用意し 片方の棚からのみ出庫し空になったら 1棚分を発注する。 出荷の少ない商品に向く 発注管理手法の前提 需要の安定していない商品に対しては 管理手法は無力ですから、盲目的に利用しては いけません。また 新店対応、新商品、特売、季節商品 は別途管理の必要があります。 発注点発注の詳細 発注点発注の場合は 一般に 下記数量を下回った場合に補充のための発注を行います。 入荷のリードタイム日数×平均的な一日あたり出荷予想数 +安全在庫数 安全在庫数は 過去の出荷実績の変動範囲内だけで出荷が行われる場合は一日あたり 最大出荷実績数 マイナス 一日平均出荷実績数 です。 仮に 過去の出荷実績が 150ピース/日 であり 最大出荷実績が220ピース であれば 安全在庫数は 70ピースです。 異常な出荷数量変動を考えなければ 上記 @だけで在庫は間に合う事になります。 また 出荷数の異常な増加にすばやく対処するためには 計算根拠となる数量は帳簿在庫 ではなく、引当後受注可能数でなくてはなりませんし、発注済みで未入荷商品の数は 別途考慮しなければなりません。 実務上の問題としては 発注に対する入荷の不確実性や 商品の季節変動・新商品の 発売時点での異常変動などをカバーするためには 大半の商品は上記@の安全在庫に 少しだけ余裕をもたせ、特殊な商品群に対してだけグループ化して 安全在庫数を 個別設定するのが 現実的でしょう。 もう少し 理論的らしく需要予測をする場合には指数平滑法その他 多数の手法が 発表されていますが、過去の時系列データにそれぞれ等比級数的な重み付けをした上で 異動平均値を出して確率論的に予測をするだけであって絶対品切れのおきないという 方法は 理論上有り得ません。 数学上の正規分布曲線のもとづき 欠品の可能性を どこまで許容するかという問題です。 在庫サービス率 という考え方が有ります。1 − 品切れ率 で表されますが、 仮に 1%の品切れまでは許容するというのであれば、在庫サービス率は99%となります。 異常な受注数増加をカバーするために 在庫サービス率を高くすることは、正規分布曲線の 外側の可能性を追い求めるのですから 在庫数量を 無限に近く上げていくことになり無駄です。 在庫日数 出荷されている数量に対して どの程度の在庫を持っているかを 在庫日数といいます。 一般的には 月末の在庫数量を その月の一日あたり出荷数量で割った数値で示す方法が 簡単なため 利用されます。在庫回転率を別の表現で表わしたとも言えます。 回転の悪い商品を 大量に買い込んだり、出荷数を無視した生産をしたりすると てきめんに ふくれ上がります。 在庫は諸悪の根源 在庫が多すぎれば 当然資金効率も落ちます。 不良在庫・低回転在庫の温床にもなります。 経営上も大問題ですが、物流管理だけから考えても 在庫日数の増大は 大問題をかかえています。 在庫日数が物流管理に及ぼす影響 基本的に 物流センターのコストは 在庫商品量に比例的に変化します。 なぜなら 1 在庫スペースは 在庫日数に比例します。 2 在庫日数が増えれば 当然 倉庫スペースコスト(たとえば倉庫料金)も比例関係になります。 3 作業動線の長さは、倉庫スペースに比例します。 4 従って 作業コストとも ほぼ比例関係になります。 5 在庫量が増えると 作業ミスも 加速度的に増加します。 物流成績と在庫日数 複数のセンターが有る場合 センター間でコストを比較する場合は 単純なパーセントでは なく、物流1単位あたりコスト×在庫日数×アルファ を考慮しないと 同列の比較は 無意味になります。 仕入れ担当者(生産計画担当者)の責任 仕入数量や生産指示数量が 物流部門以外で決定されている場合、在庫日数に関する コントロールは 物流部門では不可能です。 他部門の無能な担当者で決定された在庫日数に 物流コストが振り回されるのは おかしな話です。 在庫が多過ぎる場合で 物流コストを本当に下げようとするなら 無能な仕入担当者や 生産計画担当者を更迭するほうが 即効性が有ります。
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