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葉擦れの地

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「枯れた木」「変節」「詩人の墓へ」~佐久間紀次

詩ページ(2006/11/18現在):「枯れた木」 「変節」 「詩人の墓へ」
作者サイト:佐久間紀次インデックス
 「枯れた木」「変節」は、いずれも木をモチーフにしたものである。

 しかし、うたわれているものは、「詩人の墓へ」という作品と共通しているような気がする。

 すなわち、いずれの作品も、詩人、あるいは作者自身の、詩世界における彷徨そのものを取り上げている気がした。

 「変節」において、”身支度しながら私は一つの計画に固執している ”から以下の、枝打ちし、塵を拾い集め、ひこばえを刈る、 というくだりを読んでゆくと、作者の、詩というもの、あるいは世界というものに対する視線というものを感じる。

 また、「枯れた木」においては次のように語られている。

 ”ことばの上に輝いている神のかたち
  在りえぬ御伽の意味を
  わたしはようやく理解した     ”

 この詩における「枯れた木」は、作者自身であると思われる。

 この3つの詩は、極めて深いつながりを持っている――― 私は、「詩人の墓へ」、「変節」、 「枯れた木」と読み進め、再び「詩人の墓へ」を読み、そう感じた。

2006/11/18