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司書の発行している『としょラウンジだより』に掲載した本の紹介が読めます。

2011年 2月号
  2月3日は節分(せつぶん)です。この節分は,「冬」から「春」へ季節が分かれる時という意味です。新しい春をむかえるにあたり,わざわいをひきおこす鬼(おに)をおいはらい,幸福(こうふく)がたくさんやってきますようにとねがって,むかしから豆(まめ)まきの行事(ぎょうじ)が行われてきました。節分にちなんで鬼が出てくる本をしょうかいしましょう。
じごくのそうべえ 桂米朝上方落語「地獄八景」より 田島 征彦 作 童心社
  おっとっとっとっと。あーっ。かるわざしの そうべえは,つなわたりの とちゅうで 足をすべらせてしまいます。かるわざし というのは,つなわたりや 玉のりなど,人をハラハラさせて楽(たの)しませる曲芸(きょくげい)をする人のこと。さて,足をすべらせた そうべえですが,ふと気(き)がつくと一本道を歩いています。「ここ,どこやろか。死んでしもたんや。えらいことになってしもたわ。この道,どこへいくんやろか。」
 実はその道は,えんまさまや,あかおに,あおおに,きいろ,むらさき,みどりにピンクのおにたちが待つ,おそろしいじごくへ続(つづ)く道なのでした。さて,そうべえの運命(うんめい)やいかに? 
 この絵本は「地獄八景(じごくはっけい)亡者(もうじゃ)の戯(たわむれ)」という上方落語(かみがたらくご)を絵本にしたもの。上方(かみがた)というのは関西(かんさい)のことです。関西弁(かんさいべん)がとってもゆかいです。
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地獄より鬼たちがあらわれるの巻 (ほんとにこわい今昔物語) 沼野 正子 文・絵 草土文化
 『今昔物語集(こんじゃくものがたりしゅう)』というむかしのお話集を知っていますか? 日本,中国,インドを舞台(ぶたい)にした,仏教(ぶっきょう)にまつわる話,妖怪(ようかい)やお化けの不思議(ふしぎ)な話,動物の話など1000以上もの話が集められており,どの話も「今は昔…」で始(はじ)まっているのが特徴(とくちょう)です。平安時代の終わりごろにつくられたといわれています。
 この本は,『今昔物語集』の中のこわいお話を,子どもにも楽(たの)しめるように,おもしろい絵と読みやすい文章で紹介(しょうかい)した『ほんとにこわい今昔物語』の第2巻。くいしんぼうの地獄(じごく)のつかい鬼(おに)や,橋をわたる人をおそう鬼が登場(とうじょう)します。また巻末(かんまつ)には鬼の紹介や,鬼による地獄案内もついていますよ。
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鬼の橋 伊藤 遊 作 福音館書店
  京都の六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)というお寺には,古い井戸が残っています。実(じつ)はこの井戸は,地獄(じごく)への入口…平安時代,小野篁(おののたかむら)という人が夜な夜なこの井戸を通(とお)って地獄に通(かよ)い,閻魔大王(えんまだいおう)の手伝いをしたという話が伝えられているのです。小野篁(おののたかむら)は実在の人物で,優れた詩人であり,有能(ゆうのう)な役人でした。また常識にとらわれず,簡単には妥協(だきょう)しない,強い性格の人であったようです。
 この『鬼の橋』は,少年時代の小野篁(おののたかむら)を主人公にしたファンタジーです。妹を亡くし悲しみにくれていた篁少年(たかむらしょうねん)は,ある日,妹が落ちた井戸から不思議な世界へ迷(まよ)いこみます。そこは河原(かわら)でしたが,突如(とつじょ)大きな橋があらわれ,おまけに馬鬼(うまおに)と牛鬼(うしおに)がやってきて,篁(たかむら)を橋の向こうに連れていこうとするのです。それを助けてくれたのは,とうの昔に亡くなったはずの征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)!もちろん実話ではありませんが,実在した人物名が登場するので,歴史好きの人には特に魅力的(みりょくてき)な物語ではないでしょうか。
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