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読んでみない?
司書の発行している『としょラウンジだより』に掲載した本の紹介が読めます。
2011年 1月号 |
今年はうさぎ年。うさぎがとうじょうするお話を,どれくらい知っていますか? 日本のむかし話『かちかちやま』,イソップどうわ『うさぎとかめ』,イギリス生まれの『ピーターラビット』,オランダ生まれの『ミッフィー』,そうそう『不思議の国のアリス』にも,うさぎはとうじょうしていましたね。図書ラウンジには,このほかにも,うさぎの出てくる本がたくさんありますよ。 |
●いなばのしろうさぎ (日本の神話4) 舟崎克彦 文 赤羽末吉 絵 あかね書房 おきの島に住むうさぎは,「仲間の数をかぞえてあげるから」と,さめを陸地(りくち)まで一列(いちれつ)にならばせ,その上をぴょんぴょんととんで,海をわたろうとしました。この絵本の表紙には,そのうさぎの様子(ようす)が描(えが)かれています。ところで,このうさぎ,実は茶色で描かれているんですよ。なぜ白ではないのでしょうか? 「いなばのしろうさぎ」というお話は,『古事記(こじき)』に書かれているもので,「しろうさぎ」は「素菟」と書き表されています。これは,白いうさぎではなく,素(す)はだかのうさぎという意味なのだそうです。(「素(す)」という字は「しろ」とも読みます。) さて,この茶色のうさぎが,なぜ素はだかのうさぎになってしまったかというと…。 『古事記』は,日本の神話(しんわ)や,歴代(れきだい)の天皇(てんのう)の物語を書いた歴史書(れきししょ)で,現在(げんざい)の残っている中で一番古いものです。この絵本は,その『古事記』をもとにつくられた『日本の神話)』(全6巻)のうちの一冊。ほかの巻もぜひ読んでみてください。 ⇒書名50音順目次へ ●うさぎのみみはなぜながい メキシコ民話 北川民次ぶんとえ 福音館書店 次に紹介するのはメキシコのむかし話にとうじょうするうさぎです。うさぎのいちばんの特徴(とくちょう)は,なんといっても長い耳。ですが,どうやらこのお話のうさぎは,はじめから長い耳を持っていたわけでは,なさそうです。 むかしむかし,うさぎは「みんなにいじめられないように,このちっぽけな体をもっと大きくしてください。」と神さまにおねがいにいきました。すると神さまは「とらと,わにと,さるの皮(かわ)をもってきたら,おまえのねがいをかなえてやろう。」といわれました。とほうにくれるうさぎでしたが…。 ⇒書名50音順目次へ ●ラギーラグ ワタオウサギの子どもの物語(シートン動物記2) アーネスト・トンプソン シートン作・絵 今泉吉晴 訳 福音館書店 ラギーラグは,ワタオウサギの男の子。ラギーラグというのは英語で「ぎざぎざにちぎれた耳(みみ)」という意味だそうです。 ラギーラグは,お母さんウサギから,さまざまなことを教えてもらいます。「ひくくふせて,なにもいわない」「バラのしげみは,ウサギの友だち」…それらはみな,よわいウサギが厳(きび)しい自然を生きぬくための知恵なのです。実はラギーラグは,小さいころ,この教えを守らなかったために,命をおとしかけたことがありました。ぎざぎざの耳はその時の傷(きず)なのです。さあ,シートンさんを案内役(あんないやく)に,カナダの湿地(しっち)に生きるウサギの親子(おやこ)のくらしを見てみましょう。 この物語の著者(ちょしゃ)アーネスト・トンプソン・シートン(1860〜1946)は,絵の勉強をしたあと,動物のくらしをさまざまなかんさつ方法で研究(けんきゅう)し,動物を主人公にした物語をたくさん書きました。さしえも自分でかいています。日本でも『シートン動物記』としてよく知られていますね。『ラギーラグ』を読んだら『ロボ』や『ジョニー・ベア』などもどうぞ。 ⇒書名50音順目次へ |