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染井野小学校 図書ラウンジのページ |
読んでみない?
司書の発行している『としょラウンジだより』に掲載した本の紹介が読めます。
2010年12月号 |
12月4日から10日は人権週間。図書ラウンジでは「人権って何だろう」と題して本を展示しています。今号の紹介は、その中から。 |
●かさをささないシランさん 谷川俊太郎 作 アムネスティ・インターナショナル作 いせひでこ絵 理論社 シランさんはハンサムではたらき者,まわりの人にも好かれています。ところがある日,とつぜん逮捕(たいほ)され牢屋(ろうや)に入れられてしまいました。シランさんは,本当は悪い人だったのでしょうか?いいえ。逮捕(たいほ)の理由(りゆう)は,「この国ではみんな雨がふれば傘(かさ)をさすのに,シランさんは雨にぬれるのが好(す)きで傘(かさ)をささない。」というもの。え?そんなことで? シランさんの国の大臣(だいじん)はこういいます。「いちばんおそろしいのは,どろぼうでもない,ひとごろしでもない,ひとのあたまにかくされた<かんがえ>というものだ。」 その国は,人と違(ちが)う<かんがえ>を許(ゆる)さない国だったのです。また,シランさんの友人たちは,最初(さいしょ)はおどろきますが,すぐに「自分には関係(かんけい)ない」という態度(たいど)をとりはじめます。 シランさんに手をさしのべる人は,いないのでしょうか?「いちばんおそろしい」のは,はたして何なのでしょうか? ⇒書名50音順目次へ ●百まいのドレス エレナー・エスティス作 石井 桃子 訳 ルイス・スロボドキン絵 岩波書店 「あたし,うちに,ドレス百まい,持ってるの。」ワンダはペギーにそう言ったのです。この時からワンダをからかう「ドレスごっこ」がはじまりました。ワンダの家は貧(まず)しくて,着ているのはいつも同じ色あせた青い服。百まいものドレスを持っているとは思えません。なのに,みんなわざと「ワンダ,あなた何枚ドレスをおもちでしたっけ?」などとたずねて,からかうのです。「ドレスごっこ」の中心になるのは人気者(にんきもの)で活発(かっぱつ)なペギー。ペギーの友だちマデラインは,そのことを嫌(いや)なことだと思いながら「やめようよ」と言うこともできずにいました。 ところでワンダは嘘(うそ)をついていたと思いますか? 実(じつ)はワンダは本当にすばらしい百まいのドレスを持っていたんですよ。この本を読み終えたら,わすれずに「おしまい」と書かれたページのうらがわを見みてね。ワンダのドレスの中でも特(とく)にステキなドレスを見ることができます。 ⇒書名50音順目次へ ●しんせつなともだち 方軼羣 作 君島久子 訳 村山知義 画 福音館書店 雪のふる,さむい日のこと,おなかをすかせた こうさぎは,かぶを ふたつ みつけました。ひとつは,じぶんで食べました。そして もうひとつは,おなかを すかせているだろう,ろばの ところに そっと置(お)いてきました。ところが,このかぶは,またこうさぎのところへ,もどってくるんですよ。 人をおもいやるきもちのあたたかさ,をかんじられる一さつです。 ⇒書名50音順目次へ |