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読んでみない?
司書の発行している『としょラウンジだより』に掲載した本の紹介が読めます。
2008年12月号
●ストーブのふゆやすみ 村上しいこ さく 長谷川義史 え PHP研究所 もうすぐやってくる冬休(ふゆやす)み。たのしみですね。 けんいちくんは,スキーに行(い)くんですって。出(で)かける前(まえ)に,かぞくで指(ゆび)さし点検(てんけん)をしていると,消(け)したはずのこたつのコードが,つながっています。ふとんをめくってみると「ちょっとさむいやないの。はやくふとんおろして!」という声(こえ)。こたつの中(なか)には, 目(め)と口(くち)と鼻(はな)がついたストーブがいたのです。 ストーブは,るすの間(あいだ),こたつでのんびり冬休(ふゆやす)みをとるのだと言(い)いはります。でも,こんなストーブに,るす番(ばん)をさせるわけにはいきません。火事(かじ)にでもなったら,たいへんですからね。そこで,おとうさんが,なんとかストーブをだまして,スキーにつれていくことにしました。 ストーブといっしょのスキーりょこう,さてどんなことになるのやら…。そういえば,けんいちくんの家(いえ)って, 夏(なつ)には,れいぞうこが, 夏休(なつやす)みをとると言(い)い出(だ)したこともあったんですよ。『ストーブのふゆやすみ』が気(き)に入(い)ったら,『れいぞうこのなつやすみ』も読(よ)んでね。 ⇒書名50音順目次へ ● ゆき ユリ・シュルヴィッツ作 さくまゆみこ訳 あすなろ書房 雪(ゆき)がふるときって,わくわくしたきもちになりませんか? そのわくわくを,思(おも)いださせてくれるような絵本(えほん)です。 さいしょのページをめくると,どんよりとした灰色(はいいろ)の空(そら),灰色(はいいろ)のまち。もうじき雪(ゆき)がふりだすのです。おや,ページのはしっこに,ほんのひとひら,白(しろ)い雪(ゆき)。ふりはじめていたのですね。 空(そら)をみあげていたおとこのこが「ゆきが ふってるよ」と言(い)うのですが, 大人(おとな)はだれも相手(あいて)にしません。でも,雪(ゆき)はふりつづいたのです。はじめは,ちょっとずつ。でもそのうちに,どんどん,どんどんふって,そしてさいごは…。⇒書名50音順目次へ ●雪は天からの手紙 岩波少年文庫 中谷 宇吉郎著 池内 了編 岩波書店 この本の表紙にはふしぎな模様(もよう)のようなものが,描(か)かれています。これは雪の結晶(けっしょう)をスケッチしたものです。 描(か)いたのは,中谷宇吉郎博士(なかやうきちろうはかせ)。1936年, 世界で初めて,人工雪(じんこうゆき)の結晶(けっしょう)をつくることに成功した物理学者(ぶつりがくしゃ)で,この本の著者(ちょしゃ)でもあります。 雪の結晶(けっしょう)は, 大気(たいき)の温度や湿度(しつど),その他の条件(じょうけん)がことなることで, 形がさまざまに変化するのだそうですが,そのことをあきらかにしたのも, 中谷博士です。 この本のタイトルにもなった「雪は天からの手紙である。」というのは中谷博士が好んで使われた文章です。博士は1962年に他界(たかい)されるまで,雪や氷に関する研究に取り組むかたわら, 多くのエッセイを書き残されました。そのテーマは, 当時の人々の身のまわりの話題(わだい)から科学の解説まで幅広く,わかりやすい言葉で書かれているのが特徴(とくちょう)です。50年以上も前に書かれたものですから,みなさんにとっては昔のことやものが,たくさん登場(とうじょう)します。でも「ふしぎを感じる心が大事なんだよ」という中谷博士のメッセージは,色あせることがないようです。⇒書名50音順目次へ |