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宵明けの青空に3 -11- 新人ラビカラ
宇宙エレベータの管制室は忙しかった。
「宇宙法則でもないのね、何が重たいのよ。」
海水よ。
心の中でつぶやきながら、私はあのマシンを見ていた。
「スノーさん、あなたじゃなかったんですね。」
ライアン君たちの登場にちょっと考えてしまった私。
海の渦がぐるぐると赤いマシンのはさみに飲み込まれていく。
潮の満ち引きに合わせて上下する管制室。
「まさか。」
「そうですよ、潮汐力です。」
ラビカラが答える。
「原子間力と絡めたって言うの、アルキメデスの再来ね。」
「あなた誰よ。」
「ラビカラさんって言うんですよ。」
「良くないわね、本当に。」
「ライアンさんみたいに空が飛びたかったんですって。」
「じゃあ、錬金術師ね。本当にね。こんな子ばっかり。」
「スノーさんは教会革命を知っていますか。」
「何よ、あなた達でしょ。」
「ルボータンには王様がいないんですよう。」
海際の秘密基地は潮が引いて真っ黒になっていた。
王国のフィッシュジェットが今にも飛んできそうだった。
「カードは全部切ったって駄目って言ったでしょう、ハントちゃん。」
「そりゃそうですけど。」
「ルボータン王国が見てみたいですね。」
「また悠長なこと言うもんだ。」
「私は理由が分かって良かったわ。」
管制室が一瞬、静かになった。
「スノー、錬金術師は魔法文明に生きるのではないか。」
「ライアンちゃんがこっち来るわけ、まだ早いわよ。」
「このチャンスを逃したら王国は動かないぞ。」
「そういうことじゃないわよ。」
「科学が魔法の礎よ、分かってるわよ、さっさと勉強しなさいよね。ライアン君。」
「じゃ、そういうことで。」
「帰っちゃうんですか。」
「アカデメイに報告してくるわ、アカデメイまで送って頂戴。」
ライアン君が大事なことを言った気がするけど、そうはなかったのよ。
いつかはそんな日が来るんでしょう、そりゃね。
今じゃないとかじゃない、
魔法で暮らすのは科学が分からないとできないのよ。