宵明けの青空に3 -6- リューケイオンの奇跡

  



「リューケイオンの技術を持ってすればこのくらい簡単です。」
「私たちは空を飛んでいこうと言ったんだ、海を消してくれと言ったわけじゃありません。」
「何ですかこの重たい海水は。」

私たちはとんでもない技術力だと思っていた、
お月さまを大いに利用して、宇宙法則を変える。
潮汐力と原子間力の勝利だった。

「空が飛べるなんて夢のようですね。」

ぴょん
フワ

「何だお前空も飛べるのか。」
「先生も飛んでみてください、着地は難しいですよ。」

ぴょん
フワフワ
「何じゃあこりゃあ。」
「早く元に戻しなさい。」

「直すなんて、嫌です嫌です。」
「君は本当に駄目だなあ。」


空も飛べるようになった地球のルーメン王国で私は反省しなかった。
重たい海水をどうしてやろう、そんなことを考えていた。
海を海に戻したら、溺れちゃうもんね。
工場はどうしよう、色んな考えが錯綜していた。


「私、海の向こうまで行って来ます。」
「やめなさい、ラビカラちゃん。」