宵明けの青空に2 -5- ルボータン製の魚

  




ピィー  ピピピピ
ガンガンガンガン


機関室に連絡が入ったので、操縦室へ向かう。
ジラーの大きな声が聞こえる。

「ウマエ王国から追手がきたぞ、急ぐんだ。」

潜望鏡を除くとウマエ王国から2匹の魚が飛んでい るように見える。
僕らはルボータン王国へと急いだ。

「このままならルボータン王国に着くのは僕らが先だ。」
フィッシュ・ジェット2号の方が性能が良いようだ。

「このまま着いてどうするんだ、王国に迎撃してもらうのか。」
ジラーはそう言ったがいわないかのうちに、反転して飛んでったのである。

「わわわ、どうするんだよ。」
「体当たりさ、見てろよ。」

ドカツン

相手の横に付けるなり、固い一発をお見舞いした。
敵の魚はふらふらだ。

魚のもう一匹と真っ逆さまに飛んで帰ったのである。
「ルボータン王国には帰れないよ。」
「他にどこに帰るっていうんですか。」

「連絡を取ってみようぜ。」

僕らは思い切って王国に帰ることにした。