宵明けの大空に -4- Presense2

  




しかし、よくよく考えると滑稽である。

「ラーク先生、ライアンです。こんにちは。」
「やあ、ライアンこんにちは。」

「ラーク先生、ライアンです。お昼ご飯はお済ですか。」
「まだだよ。」

ラーク先生が伸びをした。
ロボット化から回復したのだろうか、よし。喋り方を変えよう。

「では、硬めのパンにしますか、柔らかめのパンにしますか。ラーク先生はどうします。」
「ん、そうだね。今日は硬めのパンにしようか。」

順調な喋り方である。
「今日の日を考えてスープは何にしますか。」
「もちろん、コーンポタージュに決まっているじゃないか。」

おお、戻った。
後になってから分かることだが、僕の反応も単純なものだった。

「おお、そうだったねライアン君。ビスケットは要るかい。」
「は。ははははははははは。」

ハントが足を踏んでくる、ジラーが肩を叩いてくれる。
「っつ、たいな。はい、下さい。」

ラーク先生からビスケットをまるまる貰った。
「大事に、食べるんだよ。」
「は、はい。」

「それ、じゃあね。」
「どこへ行くのですか。」

嫌な予感がしたんだ、本当に遅いことだった。

「7000人を回復するんだ。」
「せ、先生。ビスケットがお好きなんですか。」

「ん、ビスケットは私の嗜みだよ。」


これ以上の状況説明はライアンには出来ない。
なるべく多くの読者が現代に戻ることを望みます