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宵明けの青空に3 -2- 紙飛行機
珍しいことに紙飛行機を折って飛ばしていました。
「へへーん、ハントの船が一番ですよ。ライアン号には負けないってえの。」
ぴょい すー
「空飛ぶマシンの改良ってフィッシュ・ジェットで良いではありませんか。」
「ああ。」
「契約書のページが多くてしょうがないな、読み飛ばすしかないですね。」
パタパタ
本のページが開き始めたんです。
「何ですか、教えてくれるってんですか。」
バサッバサッ スイースイー
本が空を飛び始めたのだ。
「たあー、やってくれますねえ。おさまれえい。」
パンパンパン バサバサバサ
しばらくして私は、諦めました。
「後で片づけますよ。」
「この原理で飛びますか。あとは、契約書か。」
この契約書が30ページくらいの説明書に戻ったらいい。
そう考えていた。
石鹸で手を洗って考えていた。
「何だか怪しい技術ですね。」
ライアンさんに声を掛けることにしたのですよ。