宵明けの青空に3 -10- ライアンのジャンプ

  


「ライアンさん、もっと高くジャンプできないのですか。」
宇宙エレベータの入り口からハントが見ている。

「できないわけじゃないさ、いくぞ。」
僕は、潮の満ち引きに合わせて空を飛んだ。

「ライアンが重い訳じゃないんだよな。」
ジラーが笑っている。

手すりに手を掛けると、ヒッポがもう飛んできた。
「ライアン、後ろがつかえてるよ。」

宇宙エレベータの中に入った僕らはスノーを追いかけていたのだが、
すれ違う人を見つけた。

「こんにちは。」
空調の効いた熱い風の中でその子は隠れようとしていた。
「君は管制官なのか。」

「違うんだけどさ、そうかな。」
「あなたは誰。」

「宵明けの錬金術師、ライアンといいます。」
その子はぎょっとした。
「教会革命のライアンさんか、嫌だな。もう旅は終わりなのかね。」

僕らは気になって仕方がなかった。教会革命、こだわりがあったのだ。
「ラビカラと言います、逮捕ですか。」
ラビカラが両手を突き出す。

話を聞くとラビカラの技術は強力すぎた。
「この騒ぎは君のせいか、ラビカラも錬金術師くさいなあ。」
「先に空を飛んだから教会革命は起きたんですね、憧れですよ。」
「私も空を飛びたかったんですよ、ライアンさんみたいにね。」

「ばっか、ライアンなんて良くないぜ。」
ジラーがまた笑っている。
「それより、教会革命なんて言われるんですね。」
「そうです、ルボータン王国の皇帝も失踪しているんですよね。」

僕らは顔を見合わせた。
「あなたたちしか頼りがいないんですよ、王様はどこへ行ったのか。」
「でもルボータンの話ですけどね。」

「ルーメン王国も滅んじゃうぞ。」


「やっぱり、お前ら錬金術師じゃないですか。」