宵明けの天空に -3- 平和への貢献

  



「ロップじいちゃんめ。」

最近、巷ではオーマイとは言わない。


「月にあったのはカブラークス王国の武器だったのかもしれないな。」
「ロップじいちゃんめ。」

こんな調子だ。


しかし、只事ではないのだが、
ジラーもハントも分かっているみたいだった。

僕はそんなに鋭くないぞと怒りたかったのに、こんな調子だ。
「ハント、次は何処へ行きたいんだ。」
「ライアンさんが決めてください。」
「偉い人と勘違いしてないか。」
「そんなに分からないなら、魚の夢でも読み直したらどうですか、」

「教会の」「はいはい、パンでも食べててくださいね。」

物理的な口封じを食らった。

「ライアン、お前がフィッシュ・ジェットを作ったんだ。俺は操縦士は譲らないからな。」


心から空っぽだと言いたかった、なのに。
「ハント、魔法陣って知ってるか。」
「魔法陣ですか、黒魔術でもはじめるのですか。」
「魔法か、何だかインチキくさいな。」
「最近の興味だよ。」


笑われたけど、ご機嫌だった。
何だか安心を覚えた。
ただ、この2人が居なくなるのはさみしい、
そんな心積もりなかったからだ。