OK模型 電動ゼロ戦 ZERO E TYPE 22 (三菱零式艦上戦闘機 22型 A6M3)

2017/9/25~
2019/3/09 更新 下面の塗装と日の丸のマーキング
リノ・エアーレース風 ゼロ戦


 ほぼ生地完まで製作され引き込み脚のリンケージで製作を諦めたOK模型バルサキットの電動ゼロ戦を譲り受けました。 クラブ仲間は「ゼロ戦は錘を積まないと飛ばない」と言い敬遠され引き取り手がいませんでした。 尾翼と動翼は緑のフイルムが貼られ取り付け済です。 引き込み脚サーボも取り付けられていましたがリンケージを手で動かそうとしてもギアはびくとも動きません。 ギアの引き込みは諦めて固定脚に変更することにしました。 フイルム貼は手持ちのフイルムでモノコーテのパール・レッド?です。すでに貼られているフイルムはそのまま使うことにして リノ・エアーレース風ということにしてみました。とりあえず視認性も良いのでこれで飛ばしてみようと思います。 飛ばしやすい機体だったら塗装しようかなと思います。

機体スペック
OK模型のホームページから
・全長785mm
・全幅1040mm
・主翼面積15.8dm2
・全備重量850~900g
・RCメカ:4~5ch-3~5サーボ+ESC
・スケール:1/11.5

引き込み脚から固定脚に変更

 引き込み脚サーボのリンケージのためにずたずたになった上面を切り取りバルサを貼り直し、 下面の引き込み脚用の格納部も切り取りバルサを貼りました。空力的にも平滑な面になるので良いと思っています。

ピアノ線の固定脚に変更するには取り付け部分も作り直さなければならないので引き込み脚はそのまま利用することにしました。 ギアを出たままに固定するのにプッシュ・プルするロッド部分にノイズレス・チューブを咬ませて固定しました。


主翼ダウエルの修理
 主翼張り合わせ部のベニヤを上下間違えて貼り付けたようでダウエル部分が大きく削られていました。ダウエルの高さが短くなっています。 張り合わせ部分は2㎜ぐらいの隙間も空いています。 強度が下がっているので補強することにしました。幸いに張り合わせ部分に隙間があったので2㎜ベニヤが差し込めるようにルーターで削りエポキシで接着しました。 長さが足りなくなった両側にも2㎜ベニヤを貼って補強しました。


モーターマウントの製作
 モーターマウントはキット付属となっていましたが頂いた物の中には無かったので製作することにしました。 推奨モーターは300Wクラスとなっていましたがちょっと非力になりますが手持ちのモーターにE-MAX GT2215-09があったのでこれを使うことにしてマウントのサイズを決めました。取り付け方はバックマウント方式です。 2mmのシナベニヤで製作しました。
マウント上部にはバッテリー受けとして3角バルサを貼り付けています。



尾輪の製作
 尾輪はなるべく軽く大きくないものを探しましたが見つからなかったので作ることにしました。2ミリベニヤ2枚を張り合わせまーるく削ってタイヤにすることにしました。 ある程度ナイフで削った後、ルーターに取り付けて紙やすりに当て成形しました。マジックインクで黒く塗り軽いタイヤができあがりました。 芯の部分にはノイズレスチューブを挿入して廻り易くしています。


キャノピーの取付け
 取扱説明書ではキャノピーを接着すると書かれています。おいおい、それはエンジン機の説明だろ・・
電動の場合は自分で工夫して取り付け方法を考えなければなりません。ネットで調べるとマグネットで取り付けている方もいましたがキャノピー後部が胴体とピッタリ来ません。 マグネットの数を増やすと重くなりそうなのでネジ1本で固定することにしました。脱着は面倒ですがこれが一番簡単で軽量に仕上がります。 ネジ取り付け部分はバルサブロックをキャノピーの形状に合わせて削り胴体に貼り付けて補強しています。


プロペラとスピンナーのバランスとり


 プロペラはAPCの9×6Eを選びました。バランスを見ると左右でほぼ合っていますが 180度反対にするとくるっと廻ってしまいます。上下のバランスが合っていません。 時々こういうプロペラにあたり再度プロペラを購入したときがあります。今回はバランスの悪いと悪評のMK製スピンナーと組み合わせてバランスが取れるかトライしてみました。 結果、バッチリ合い振動も無くバランス取りに成功しました。
プロペラの軽い側とスピンナーの重い側を組み合わせてバランスを取りました。
①3㎜シャフト(プロペラバランサー用のシャフト)とコレット式プロペラアダプター、分解したモーターを使いバランス取りをしました。 プロペラ単体でバランスを取った時、上面になる部分にマーキングをしてその面が上になるようにバックプレートと取り付けます。 バックプレートを上下入れ変えてもプロペラの上面はマーキング面が上になることを確認します。(バックプレートのバランスがほぼ合っていること)
②スピンナーとバックプレートにマーキングしてスピンナーを取り付けます。
スピンナーを上下いれかえてバランスを確認します。 今回はプロペラのマーキング面が反転して下になり左右でも少しバランスがずれていました。 重い側のスピンナーの開口部を削って調整するとバランスがほぼ合いました。
③モーターにプロペラとスピンナーを取り付け振動を確認すると非常に静かに廻りました。

バランスの良いプロペラの場合はアルミバックプレートのスピンナーを使いましょう。

エレベーターとラダーのリンケージ
 説明書ではバルサロッドでリンケージをすることになっていますがネット記事を見るとノイズレスチューブと1㎜ピアノ線に変更して製作したほうが良いと書かれていたのでノイズレスチューブ方式にしました。 ブレ止めにバルサ板を取り付けています。
エレベーターの指定舵角は10mmです。ラダーは図面の記載位置が欠損していたのでわかりませんが無理のないリンケージで接続して13mmでした。舵角は問題は無いと思います。


エルロンのリンケージ
エルロンは動きが少し重たいのでトルクのあるサーボ ES3103を使用しました。
エルロンの舵角は5㎜なのでサーボ・ホーンの長さは一番内側の穴を使いました。


受信機、ESCの搭載

 受信機は手持ちの8ch受信機を搭載することにしましたがちょっと大きいのでバルサ板を渡し貼り付けました。もう少し小さい受信機なら胴体側面に貼り付けることができます。 ESCはモーターマウントバルクヘッドの後ろの隙間にスポンジを巻き付け入れました。開口部の後ろ側になるので少しは冷えるかな?

バッテリーの搭載
 バッテリーはエンジンカウリングの中に押し込む形で搭載されますが搭載面が枠のみで安定していません。 バッテリーの搭載される下面にバルサを貼りました。 バッテリーをただ突っ込むだけでは動いてしまうので台とバッテリーの端にベロクロテープを貼り固定することにしました。
 バッテリーは当初、kypomの2200mAHを積む予定でしたがスペースが狭く脱着しずらいので1800mAhのバッテリーに変更しました。 1800mAhのバッテリーでも錘を積まなくても重心が合いました。

パイロット人形の製作
 手持ちのパイロット人形は少し大きかったので新たに製作しました。 人形から顔型をとりいつもの「ふわっと軽い粘土」で製作です。
型取り用の粘土はダイソーの「おもしろ粘土 おゆまる」を使用しました。型取り剤が安く手に入るようになりました。 熱湯に入れると柔らかくなるので柔らかいうちに気泡が入らないように頭に貼り付け硬くなったらナイフでカットします。


頭部分と胴体は別々に製作し完成後、頭を胴体に差し込んでいます。胴体部分は発泡スチロールを粗削りして形を作りふわっと軽い粘土で成形して作ります。 着色はプラカラーを使っています。顔の印象を決める目、眉毛、口の着色が一番難しいです。落下傘ハーネスは紙でつくり貼り付けました。金具は電線を利用しました。


以前製作したパイロット人形と比べてみました。


アンテナとヘッドレストの製作
 アンテナ支柱はバルサ製で脱着ができるよに1本のピンで差し込んで留めるようにしています。ループアンテナはダイソーで購入した1㎜のアルミ線で製作しました。
ヘッドレスト部分はEPOを成形してプラ板を貼り付けています。


コックピットの製作
 計器板と7.7mm機関銃を作ってみました。
キャノピー前方のグレアシールドも厚紙で製作してキャノピーに貼り付けています。

キャノピーの塗装
 キャノピーはクレオスのMr. COLOR #124番 暗緑色(三菱系)を刷毛塗しました。少し細い筆を使ってしまったので塗り斑ができてしまいました。 遠目で見れば見れるかな?


エンジン・カウリングの塗装
ダイソーの「補修用アクリル スプレー」を使いました。

オイル・クーラー・インレットの取り付け
 エンジンカウリング側に貼り付けました。内側にバルサブロックを貼り、接着面積を増やしています。
集合排気管も付けたいところですが材料を検討中


重心の調整
 図面の重心位置をスケールで測ると指定重心位置は前縁から51mm~63mmです。3台のキッチンスケールを使い重心位置を計算で求めてみました。 1800mAhのバッテリーを最前方に積んで測定すると51.8mmと出ました。実際に翼端を指で持ち上げるとスパーより前方になります。おもりを積まなくでも前よりの重心になったので初フライトは安心して飛ばせそうです。


機体メカ・スペック
◆ブラシレスモーター:E-MAX GT2215/09 1180KV  ◆リポ:DBY POWER 3セル1800mAH ◆プロペラ:APC9×6E ◆ESC:コブラ33A SBEC3A
◆受信機:Frsky 8CH V8FR-Ⅱ◆サーボ:E-MAX ES09MA×1、ORONA CS939MG×1、EMAX ES3103×1
◆全備機体重量:780g(LIPOを含む)

零戦22型の完成



初フライト
 2017年9月20日 曇り、滑走路に正対した西風の微風で初飛行です。離陸後、急に左に傾いたので離陸を断念して左側の草むらに不時着しました。幸い無傷で機体を点検しても特にに異常も無かったので 再度トライです。やはり離陸してすぐに左に傾きましたが修正舵を打ち水平に戻しそのまま飛行を継続しましたがエルロンのトリムは不要でした。原因は?です。 エレベーターに関してはスピードをだすと上昇するのでダウントリムをしました。バッテリーが使い古しなので初フライトは3分で降ろしバッテリー残量を確認、75%だったので2回目のフライトは5分に設定して飛ばしました。 ロール、ループを行いましたが風が無かったせいもあり飛ばしやすく感じました。バッテリーが古いのでパワーがもうちょっと欲しいと感じましたがスケールフライトには申し分ないと思います。 離陸直後の左への傾きの原因はよくわかりません。エルロンが少し捻じれて付いているせいかなと思ったりしましたがトリムが不要なので?です。 まだ2フライトしかしていないので今後検証して行きたいと思っています。

<追記>離陸時左に傾く原因は機速が出ていないうちにフルスロットルにしたことによるプロペラの反トルクで傾いたのが原因でした。スロットルを加減しながら離陸すれば問題ありませんでした。 プロペラサイズが推奨設定では8インチのプロペラでしたが9インチのプロペラを使ったのでプロペラトルクの影響が強く出たみたいです。ゴーアラウンドをするときも、低速でフルスロットルを出すと傾くので注意が必要です。

<蛇足>塗装について
 OK模型の広告に使われている機体の塗装は中島製の機体の塗装になっています。22型は三菱のみで製作したので22型には中島製の機体はありません。 間違った塗装の機体を掲載しています。フイルム貼や塗装するときは上下が水平に分かれる三菱製の塗装にした方が良いでしょう。

2019/2/27 追記
墜落
 2018年3月28日 少し風がありましたがこの程度の風で飛べなければフライトを楽しめないと思い飛ばすことにしました。 中速で飛ばしていましたが左旋回時に追い風になると思いスロットルを上げたところ予期せぬロールに入り姿勢がわからなくなりスロットルを絞り降下したところでしせいがわかったのでエレベーターをアップしましたが高度が低かったので時遅く墜落してしまいました。 原因はメーカー推奨プロペラ8インチのところ9インチのプロペラを付けているため、機速が遅い(対気速度)と反トルクでロールするためだと思います。 離陸後のスロットルをフルに上げたとき左にロールする傾向やスタントで予期せぬ挙動があったので多分反トルクが原因だと思います。
1、エンジンカウルはバラバラ
2、主翼は左側が完全に折れ、右側は前縁とリアスパーのみで形を維持していました。
3、胴体はモーターマウントが取れサーボマウントなどの接着がはずれていました。
4、主脚はマウントから折れ2本とも取れてしまいました。
もちろんプロペラは折れています。

修理
 取りあえず、主翼は取れたバルサなどを瞬間接着剤で接着してなんとか形になりました。 カウリングはバラバラになった破片を集め、まるでジグソーパズルさながらテープで留めながら形を作つていきました。 一応は形になったので補強さえすれば修理は可能と判断して修理することにしました。(しばらくそのままでしたが)


主翼の修理
 重い腰を上げ2019年2月から本格的に修理を始めました。
左主翼は前縁の折れた部分にはカーボン板を貼り、スパーはバルサ材とカーボン板で補強しました。 右主翼のスパーはバルサ材とカーボン板で補強修理しました。 主脚マウントは新規に製作、無くなったリブなども製作しました。




カウリングの修理
 カウリングの下側はほとんどバラバラになっていたので下側のパネルラインにそってカットして新たに製作したパネルを貼り付けました。 ルーターに切断砥石を付けカットです、ルーターは非常にいいですね。ナイフではとてもカットできません。 ひび割れは裏側からプラ板を当てたりカウリング前縁部分はエポキシ接着剤と不織布で補強しました。
塗装はダイソーの「補修用 ラッカースプレー マットブラック」を使用してつや消し塗装にしました。



ジャイロの搭載
 反トルクで回転してしまう癖があるのでエルロンにジャイロを入れることにしました。 貰い物のbigaole 3G-Aがやっと役に立ちます。 良い搭載場所が無かったのでコックピットに搭載することになりパイロットは無しです。 AVCS modeは使わないのでエルロンのみを接続してNORMAL modeで動かしてみると動作方向は合っていたのでそのまま設定変更なしで使うことにしました。面倒な設定作業は無しです。


修理後の機体重量
 1800mAhのバッテリーを搭載しての全備重量は約810gになりました。受信機は軽量化のためfrskyのV8R7-2に変更しました。 主翼、カウリングの修理とジャイロの搭載でずいぶん重たくなりました。


修理後のテストフライト
 2019/2/24 南西の風、飛行場は南風のとき気流が荒れるのでテストフライトには良くない風でしたが飛ばすことにしました。 離陸後、風が良くないのですぐにジャイロをオンにして飛行、エルロントリムを修正して3回のフライトを行いましたがジャイロの効き、エルロンの効きが少し悪いと感じました。
一応、大修理後の耐空証明検査合格です。飛行写真を仲間に撮ってもらい終了です。
家に帰ってからエルロンリンケージの修正、サーボホーンの位置も1穴外側に変更しました。ジャイロとエルロンの効きも良くなると思います。

 2019/3/2 晴れ、ジャイロ感度を約50%に設定してフライトです。少し風が出たりしましたが気流の安定した日だったのでリンケージ修正後のフライトは安定した飛行でした。ジャイロをオンにしているので左旋回時も安心してフライトができます。 ロール、ループ等も行い4フライトを行いました。気流の安定した日だったのでジャイロの効果はあまり感じませんでしたが安心してフライトができたので良かったです。


下面の塗装と日の丸のマーキング
   ジャイロを搭載して安心して飛ばせるようになったので下面を塗装することにしました。上面と下面の色が同じで飛ばしていて裏表がわかりづらかったので視認しやすくなると思います。 零戦の下面色に近い色で安価に塗装できるダイソーの「補修用 ラッカースプレー ベージュ」を塗装して見ました。 ちょっと見にはゼロ戦の下面色に見えると思います。
 日の丸は下面はキット付属のシールを貼りました。上面と胴体はカバー用のフィルムをサークルカッターで切り抜き貼り付けています。 この塗装とマーキングで全備重量は816グラムになりました。約6クラムの重量増加です。少しテールが重くなったのでバッテリーの搭載位置を少し前にずらしました。



 
  フライト
 2019/3/9、南風、風はだんだん出てきます。気流が悪くなる風向です。ジャイロの絶好のテスト日和です。飛ばしていて少しふらつくことがありましたがジャイロの効果を実感しました。ロール、ループ、背面飛行などいろいろ試しましたが風があっても安心して飛ばすことができました。 4フライトして終了です。

 2019/3/10 西風、滑走路に正対していますが吹き流しが時々真横になる強さです。ジャイロが無いと小型スケール機は安心して飛ばせない風だと思います。 吹き流しが少し垂れた時を見計らって離陸です。もちろんジャイロは離陸前からONです。風は強かったですが安定したフライトだったのでループ、ロールなどして楽しめました。 天気もだんだん悪くなってきたので3フライトで終了です。


NEXT



メインページに戻る