Ju87製作資料④

Ju87の製作参考資料として(個人使用目的)

ドイツ空軍の編成

2014/07/25 NEW  


秋本 実 著 ~ドイツ空軍 かく戦えり~ より
  ドイツ空軍の編成
 1939年9月1日、第二次大戦に突入したとき のルフトワッへ(ドイツ空軍)の兵力は約7250機で、 このうち3750機が第一線機であった。
 この第一線機の内訳は単座戦闘機(Me109)1055機、 双発戦闘機(Me110)195機、単発爆撃機(Ju87 335機、 双発爆撃機(He111)780機、Do17 750機、Ju88 20機)1550機、 偵察機(Hs126)195機、水上機 205機、 旧式戦闘機その他185機で、これらで直轄部隊と四つの航空艦隊が編成されていた。
 この航空艦隊(Luftflotten)はドイツ空軍の最大の作戦単位で、 ふつう二~三コの航空軍団(Fliegerkorp)で構成されており、 兵力は1000~1500機であった。
 航空軍団は数コの航空団(Geschwader) を集めたもので、はじめは航空師団(Fliegerdivision) とよばれていた。兵力は500~600機で、地上戦闘協力を 目的とするときには、戦闘・爆撃など各種の航空団と偵察隊で構成さ れていたが、空軍的使用を目的とするときは戦闘航空団だけ、あるいは爆撃航空団だけという編成もとられた。

 航空団はドイツ空軍の基本戦闘単位で、任務によ り戦闘(略称JG)、長距離戦闘(ZG)、夜間戦闘(NJG)、 爆撃(KG)、高速爆撃(SKG)、 地上攻撃(SchG、のちSG)、急降下爆撃(StG)、 輸送(TG)、特別任務爆撃/輸送(KGzbV)、空挺(LLG)、 爆撃錬成(KLG)、戦闘錬成(EJG)、錬成(LG)などがあり、 番号名で第1戦闘航空団(JG1)、第53爆撃航空団(KG53)など とよばれた。
 戦闘航空団(JG)は、最初は3~4機編成の本部小隊(Stabbschwarm)と 3つの飛行隊(Gruppe)で構成されており、定数は約120機であったが、 のちに4コ飛行隊編成のものもでき、この場合の定数は160機、
地上攻撃航空団は本部小隊と2コ飛行隊で構成されていた。定数は 約45機。
爆撃航空団は本部小隊と3~5コの飛行隊で構成されており、 定数は110~150機、
その他の長距離戦闘、夜戦、急降下輸送などの 航空団は爆撃航空団とほぼ同じである。

 飛行隊は戦隊、連隊、飛行群、大隊などともよば れているが、だいたい本部小隊と中隊(Slaffel)で構成されていたが、 地上攻撃航空団の飛行隊は4コ中隊編成であった。戦闘航空団も後期 には4コ中隊編成のものが出現した。定数は戦闘が 約40機(4コ中隊のときは約52機)、爆撃が釣30機。  なお、飛行隊は航空団所属の飛行隊のほか、独立した一単位として 行動するものもあった。その種類 は偵察(AGrまたはAuKIGr)、長距離偵察(FAGr)、近距離偵察(HAGr)、 戦闘(JGr)、爆撃(KGr)、沿岸(KuFlGr)、夜間地上支援(NSGr)、 沿岸哨戒(SAGr)、 輸送(TGr)、艦載(BordflGr)、実験(EGr) などである。
 航空団所属の飛行隊は、第7戦闘航空団第1飛行 隊、第7戦闘航空団第2飛行隊などとよばれ、それ ぞれⅠ/JG7、Ⅱ/JG7と書きあらわされた。
 一方、独立した飛行隊は第126沿岸哨成飛行隊、第 11夜間地上攻撃飛行隊などとよばれ、それぞれSAGr126、NSGr11と記された。

 中隊はふつう、小隊(Schwarm)3コで構成 されており、定数は戦闘、地上攻撃が12機(のち16機)で、 爆撃などが9機であった。飛行隊同様に、 独立した1コの部隊として行動するものもあった。
 その主なものは偵察飛行中隊(Aufklst)、 輸送飛行中隊(LTS)、艦載飛行中隊(BordflSt)などで、航空団または独立の飛行隊に所 属する中隊は、第26戦闘航空団第1中隊(1/JG26)、 同第2中隊(2/JG26)…、第129沿岸哨戒飛行隊第1中隊(1/SAGr)、 同第2中隊(2/SAGr)…といったぐあいに、航空団または 独立の飛行隊ごとに一貫した番号をつけて呼んでいた。 独立の飛行中隊は、第222輸送中隊(LTS222)などとよばれた.
 戦闘機の場合、各小隊は2機編成の区隊(Rorre)2コで編成されていた.

 なお、この単位の訳はいろいろあり、航空団を連隊、飛行隊を大隊としたものや、 Staffelを小隊、SchWarmを分隊としたものもある。


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