26  ハワイ島、コナ

午前7時、再びハワイ島に戻った。今日はハワイ島西海岸のコナの歴史散策に出かける。停泊している場所はコナ港の沖。コナ・カイルア桟橋は浅瀬なので大型船が桟橋に着岸できない。 たがって、沖に停泊している本船からテンダーボート(Tender Lifeboat, 本船装備の救命ボート)に乗って桟橋まで行くことになる。  

 

 

 

早朝のツアーに参加する乗船客は混雑を避けるために、テンダーボート・チケット(整理券)を事前に取得しなければならない。10時以降の上陸ではチケットの事前取得は必要なしとのこと。
また、今日の島内観光の集合時間は12時15分なので、慌てて混雑する時間帯にボートに乗り込むことはない。

 

 

 

アロハ・カフェで朝食をゆっくりとり、10時近くにデッキ3に行き、いつものように外出のチェックを受け、本船に横付けされたテンダーボートに順番を待たずに乗り込む。  

乗船客は揺れるボートに係員に手をとられて次から次へと乗り込む。満席になると出発。ボートはかなり早い速度で桟橋に向い、10分ほどで着く。 ボートは7080人程度乗れるグラスファイバー製のエンジン付きの自走ボートで、2隻のボートが本船から岸まで往復しながら乗船客を運んでいる。  

ボート内にバスタオルや水着を抱えている人がいる。海岸で水遊びをするのであろう。「コナ」はハワイ語で「風下」を意味し、ハワイ島の西側の海岸を指している。コナはコーヒーの産地として有名でエチオピア産のアラビカ種のコーヒーが175年前にコナに持ち込まれている。コナではビールも作っていて今回の旅でPale Ale Lagerを飲んだが美味しかった。  

カイルア・コナの町はカイルア湾を囲むようになっていて、海岸線に沿ってホテルやコンドミニアムが建ち、メインストリートのアリイ・ドライブ (Alii Drive)の両側にはショッピングセンターやレストランが軒を連ね、多くの観光客で賑わっている。しかし、高層の建物はなく、コンパクトにまとまった美しい田舎町だ。 ツアー集合時間まで町を散策してみる。町の繁華街は500メートル足らずの規模でちょっとした散策に適している。  

桟橋の正面にキング・カ メハメハ・コナ・ビーチ があり、カメハメハ大王が晩年を過ごしてといわれる草ぶきのカマカホヌ(Kamakahonu、亀の目に意)の家がアフェナ・ヘイアウ(Ahuena Heiau)として復元され ている。  

桟橋前の広場にはいろいろなツアーバス、ショッピングセンターまでの無料送迎バスがひきも切らさず出入りしている。  

海岸線に沿って町を散策する。溶岩で作られた防潮堤からみる海は澄んでいた。防潮堤から本船が遠望できる。本船の手前がカイルア桟橋で、その右手奥の森がアフェナ・ヘイアウ。大きく枝を広げ、曲がりくねったハワイでよく見かける木はモンキーポットであろうか。青く透き通った海、きれいな砂浜、椰子の林、開放的な服装の人々、暖かい気候、やっとハワイにきたと実感する。  

 

 

メインストリートの「アリイ」。「アリイ」の意味はハワイ語で「王」。その名のとおり、ハワイ王朝初期には都があり、大変賑わったという。今は、老人も若者も開放的な服装で散策を楽しんでいる。

 

 

 

 

正面に町のランドマークになっているモクアイカウア(Mokuaikaua Church

メインストリート沿いには史跡が多い。これらを見学して歩くのも興味がある。

 

 

 

  ・モクアイカウア教会の門  

1823年にハワイで最初に建てられたキリスト教会。白亜の外壁と空に向かってそそり立つ尖塔は遠くからでも望める。教会内に脱帽し入る。がっしりとした構造で、内装はきらびやかなものではなく、あくまで質素で落ち着いた雰囲気。ヨーロッパ各地で見るきらびやかな教会とは対照的だ。  

 




モクアイカウア教会と道をはさんで建つのがフリヘエ宮殿。王家の別荘だった。こじんまりしたたたずまい。

 

 

 

 

 

桟橋から500メートルほど歩くと商店は疎らになり、ショッピングセンターで引き返す。センター内にあるレストランの庭からカイルア湾が見渡せ、正面に本船が。

庭にはピンク色のハイビスカスやブーゲンビリヤなどの花が咲き誇りとても華やか。
東京では雪が降ったとのこと。
ここではうそのように気候は温暖。過ごしやすい。
足に出来たしもやけがいつの間にか治っていた。  

 

 

 

カイルア桟橋に戻る。

腰みのをつけたサンドイッチマンのようないでたちの男がショッピングセンターまでの送迎バス利用の呼び込みをしている。 「歴史の街コナ」の散策ツアーの参加するために、カイルア桟橋に戻る。ツアーに参加する人たちがすでにバスを待っている。大体同じような顔ぶれが並ぶ。  

121550人乗り大型バスは満席、いつものように、「アロ〜ハ〜!」の ドライバー兼ガイド氏の挨拶で出発! コナ・カイウアの町をぬけ、マウナロア山の山麓を南にドライブ。道路はかなり高い位置にあり、眼下はるか遠くまで溶岩流の跡が見られ、先端は海岸まで続き、激しく砕ける白波に洗われている。溶岩流の広大な台地はきれいに開墾され、現在はコーヒー畑が一面に広がる。コナコーヒーはここで栽培されている。  

・コナコーヒー・ミル&博物館  

1818年に栽培が始まったコナコーヒーの歴史に関する資料や写真が展示されて、マーク・トゥエインも堪能したコナコーヒーとか。 コナコーヒーの販売店で休憩。店内ではコナコーヒーが試飲できる。コナコーヒー100%と他のコーヒー豆とのブレンドが大きなポットに入り、自由に飲める。両方のコーヒーを飲んでみた。コナ豆100%は味がまろやかで香りがよい。一方、ブレンドものはブラックのようで味がストレート。香りがない。コナ豆100%のコーヒーを買わせる戦略は見え見え。今日は風がなく、穏やかな天候。絶好の行楽日和。販売店のテラスから広大なコーヒー畑が見渡せる。山麓の道の両側にはバナナやコーヒーを栽培する畑が延々と続く。バスは広い駐車場に入る。  

・聖ベネヂクト教会 (St. Benedcts Painted Church

中世ヨーロッパとハワイの様式を取り入れた
白亜のちいさなカソリックの教会。
Fr. John Velge
18991904に内 装した。
当時ハワイ人は文字を持たなかったので聖書は
ハワイ語と絵によって布教した。  

 

 

 

木造の教会内の天井には雲や星、やしの木、壁面には聖書の一節が描かれている。もう100年も前に描かれたので現在修復が行われているとのこと。 椅子に腰掛けてみる。素朴で質素な教会である。でも心のこもった手作りの教会。時間が止まったような静けさ。

・プウホヌアオホナウナウ 国立歴史公園(Puuhonua o Honaunau

 

 

 

 

 

 

 

「プウホヌア」はハワイ語で「逃れの場」という。
公園内に入る通路に古代ハワイ人の木彫りの人形などを展示している。  
渡されたパンフレットに従い、
各自、自由に園内を散策する。  

 

 

 

ここはハワイ島コナ地区の王家があった場所。
マウナ ロア山の斜面と外海に面
した戦略的拠点
であった。
して、山と海に面したこの地 点で野菜を作り、
飲み水を確 保し、漁をした。
カメハメハ 2世により1819年カブ (タブー)制度が廃止になっ た。
それまでの300年の間カブを破った人や敗残兵な どの
逃げ込む場所であった。

1: Royal ground:

王家領内入り口。王族、従者以外は立ち入ることが出来ない。その他の人間が立ち入ることは死を意味した。

2. kanoa :  

石を積み上げた地域。
ここで海水から塩を作ったり、
儀式用の飲み物を作った。

 

 

 

 

3. Keoneele :

王族のみがカヌーで上陸が出来る入り江。
海がめが生息している。

 

 

 

 

4: Hale o Keawe :  

Kil(木像)が寺院をぐるり囲み寺院を見張り、
二体の木像が海からの侵入者を見張る。  

 

 

 

 

5: 生簀

漁をして得た魚をここの池に蓄えた。

 

 

 

 

 

 

 

右の女性がハワイでは標準の体形!?  

 

 

 

 

 

 

 

園内を一周して公園出口へ

この辺りも色とりどりの草花が訪問者を迎える。

 

 

 

 

今日は一日よい天気に恵まれコナの歴史散策ツアーを終えた。桟橋から再びテ ンダーボートに乗って本船に戻る。船室に戻り、シャワーを浴び、着替えてか ら、夕食をとるために、デッキ5のスカイライン・レストランに早めに行く。すでに数人の人が並んでいたが、あまり待たずに席に案内された。レストランの中央の席に案内されたが、窓際の席に変更してもらった。

 

今夜は「ロブスターナイト」と称してメインディッシュはロブスター。今夜は思いっきりロブスターが味わえるぞ!  

 

 

 

 

 

以前ニュージーランドを旅したときに、カイコウラの町のレストラン、フィンでイセエビを食べたが、久し振りに、ロブスターを自由に注文して、好きなだけ味わえる。  

「飲み物?」  
「白ワイン、ソーヴェニア・ブラン」  
「シーザーサラダ」  
「トロピカルフルーツのスープ」  

「リゾット和えのロブスター、2つ」  

 

 

 

 

ボリュームたっぷり、甘みたっぷりのシャーベット

 

 

 

食後の散歩を兼ねデッ キ5にあるStreet Shopsをウインドウシ ョッピング。衣類、化粧 品、食品、みやげ物、靴、帽子やゴルフ用品までいろいろな品物が売られている。
値段は高いのか、安いのかよくわからない。

 

今夜はハリウッド・シアターでアメリカ建国の歴史をアメリカインディアン時代から現代に至るまでを歌と踊りのミュージカルであった。ハリウッドスタイルとのこと。アメリカ本場のミュージカルのようだ。

部屋に戻る。部屋はきれいに掃除され、浴室のバスタオルなど毎日交換してもらえるので清潔。
船は多少揺れるが今夜の海は静かなようだ。デッキから外を見るが真っ暗。星も見えない。曇りなのであろう。明日はカウアイ島のナウィリウィリ港に8時に入港する。天気予報では晴れ。
気温摂氏27度で暖かい?暑いかな?でも、ハワイらしくて結構。クルージングのリズムに慣れてきて、
快適な船旅となっている。

 

NEXT TOP