新潟県のほぼ中央、十日町と柏崎の中間の山あいに西には刈羽の雄峰黒姫山、ふもとにはブナ林を抱え、東には薬師山と天王山、町のほぼまん中に流れる鯖石川に沿って集落が広がっている高柳町があります。いまも昔ながらのかやぶきの民家が散在するのどかな山村ですが、そこは冬には3mを越す豪雪地帯の厳しい自然と共に営々と築かれてきた生活文化の歴史があるのです。
そんな山村の一昔前の年中行事、農作業、衣食住、方言を中心としながらも、俗信、伝説、昔話なども加え、更に当時の住宅配置図などを納めた冊子「石黒の昔の暮らし」を刊行されました。 そして今回、「とくに若い方々にふるさと石黒の昔の暮らしを知ってもらう方便となればと念じて制作したものであります」と作者が語るHP版を立ち上げられました。
雪深い新潟県の山里の「民族史」ともいえるこの労作は自然と共に生き続けた忘れかけた日本人の原点を見つめなおす、懐かしくも貴重な資料だと思いますので是非ご覧頂ければと思います。
蛇足:「いまさんの随想」の中の「新潟と奥会津の思い出」も参考まで
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