みちのく一人旅 〜津軽編〜
一日目 その3
「こみせ通り」は、黒石藩時代からのものが残ってきたらしく、とても古い重要文化財などの建物が多く伝建地区でもある。
雪でも歩ける昔のアーケードが特徴。北陸などでは雁木と言われているもの。
「こみせ駅」なる観光交流センターに入って食事にすることにした。。
津軽三味線の演奏が14時から始まるらしい。あと10分ほど。ラッキー。
黒石名物つゆ焼きそばを注文して待っていると、まもなく、さっき見かけたおじさんが舞台であいさつ、三味線演奏が始まった。
リゾートしらかみの車内でも津軽三味線を聞かせてもらったが、今回は周りが静かなので三味線の音の力強さが際立っていた。あの小さな胴なのに生音が大きい。
一番近いテーブルに座ったのでなおさら迫力がある。
と感激していると、つゆ焼きそばが運ばれてきた。
一番前の席だし、食べにくい雰囲気だけど麺ものなので延びるともったいない・・・。 演奏時に食べるべきか、語り時に食べるべきか少し考えたが、三味線を聴きながら音を立てないよう遠慮しながら食べた。
少々味が濃いが、旨かった。麺が少し太くて平たい。麺はソース炒め味だが和風の出汁に浸かっている。中から見つかる豚バラ肉が驚きの旨さ。
これはビールが飲みたい!
しかし、演奏中だ・・・。
我慢しかあるまい。 我慢した。
約30分の演奏が終わり、食事も終えた。
かなり満足。
その満ち足りた気分のまま、まだ初日だというのに店内で土産をいくつか買って荷物を増やしてしまった。
買ったのは、スライス干しリンゴ、黒石米の乾し餅、我が家で人気の源たれで味付けされたイカフライ。出来るだけ軽くてお手軽なものを選んだつもり。
(我が家でも人気の源たれ。源たれ味のお菓子があるとは驚いた)
より一層大満足な気分で、こみせを歩いてすぐ近くの旅館へ向かった。
店の前にちょうどバス停があり、温泉行きの時刻をチェック。
旅館は「中村旅館」という古い旅館。
近くの黒石温泉郷にはたくさんの旅館があるが、まちなかにはあまりない。
じゃらんなどのサイトには温泉旅館ばかりなので、黒石市観光協会のHPで見つけた。
ネット検索すると古い宿好きの人のページで紹介されていて、なかなかいい感じ。
昨夕に電話で予約したが、とても素朴で優しい対応だったので安心して泊まれそう。
外観は少し地味だけど、玄関は結構立派。中に入ると正面に年季の入った朱色の階段。
優しいおばさんが出てきて荷物を預け、風呂道具一式を持ってさっきのバス停へ。
急いで準備したので、濡れたタオルを入れるビニール袋を忘れてしまった。 またまたさっきの店で源たれ菓子を買ってビニール袋をゲット。源たれ菓子は汽車の中のつまみにしよう。
店の前のバス停で、寒い中10分ほど待ち、観光客数人と一緒にバスに乗り込み温湯(ぬるゆ)温泉へ向かった