ああ勘違い

  中国で自分用のパンツを買おうとしたのであるが、どうしても見つからない。商店に行ってもそれらしいのが無いのである。その頃は中国語が話せないので、男もののパンツは何処で売っているかと聞くこことが出来なかった。周囲の中国人に聞いて見ると、そんななずはないと言うが、何度見ても見つからない。そしてついに解ったことは、私が思い違いをしていたことに気が付いた。男物のパンツは前が割れているものだとばかりと思っていた。そして当然のこととして、男物は白いものだとばかり思い込んでいた。それだから、前が割れていない黄色やビンク、緑色の単色のパンツが目の前に有っても、男物だとは気が付かなかった。てっきり女性用とばかり思っていた。それがたまたま現地の人と一緒にトイレに入って小用足すことになったら、いちいちベルトを外して用を足すのである。普通日本の場合、小用をたすのにズボンのベルトをはずすことはない。これであの色物が男物と解ったのである。中国人は色物が好きなようである。あまり先入感にとらわれて見てはいけないと言う例であった。

  ああ勘違いの例をもう一つ。会社の親しい中国人に子供が生まれたので、日本からベビー服を買って来てプレゼントした。私としては、高級ベビー服(何故か日本では、ベビー服が高い)を日本から買ってきたつもりであった。しかしかなり後になって気が付いたことであるが、これもあまり中国には相応しくなかった。何故かというと、中国(東北部だけかもしれないが)では襁褓を使わないので、尻の部分が割れたベビー服を使うのである。排便の際どうするのかというと、子供の気配を察知すると、親達は紙等を用意して、サットそれに備えるのだとか。そう言われて改めて、周囲のよちよち歩きの子供のズボンを見ると、冬でも割れたままであった。それにしてもあのプレゼントしたベビー服はどうしたのであろうか? 多分当地では手作りの服などが多いから、改良して使って貰えたと思うのであるが。