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平成25年5月



「教員による体罰」を思う


 3月の知事選の後、県議会も一段落でしたが、4月12日には、森田知事にとっては事実上の2期目のスタートとなる臨時議会が開かれました。所信表明にあたる知事あいさつでは、「当初の予定より早い人口減少と少子高齢化など、これまでの日本社会が経験したことのない、大きな時代の変化の中にあります」と現状認識を述べていました。そして、今後の4年間を新しい行政ニーズに的確に対応し、千葉県の基盤づくりにする4年間と位置づけています。

 とりわけ、千葉県が変化の中にあることは、私たち県議会も十分認識しており、人口減少期に入ったことから、これからの千葉県の方向性についての議論もしっかり行ない、森田知事ら県執行部の考え方についても、議会に与えられた責任として厳しくチェックしていきたいと考えています。

 ところで、最近の県の話題としては、県教委が行なった「教員による体罰調査」の結果があります。これは、大阪市立桜宮高校の男子生徒の自殺問題に端を発し、全国的に社会問題化しているテーマです。県教委によると、県内の公立学校のうち、小学5年生から高校2年生までの生徒と保護者を対象にした調査で、平成24年度中に新たに教諭など54人の体罰が確認されたとのことでした。

 私たちの子どもの頃は、先生によるゲンコツなど日常的なことでしたが、少子化の中では保護者の受け止め方もかなり違います。確認された体罰のうち、部活動の中の体罰が最も多く、授業中も少なくありませんでした。部活動の練習態度やミスをした際、平手でたたいたり、足で蹴るなどの体罰事例が確認されています。

 文部科学省の全国調査でも、体罰件数は前年度の2倍を超えていると報告されています。先生方による「感情爆発型の体罰」など理不尽な体罰は決して許されません。先生方の置かれている立場も昔とは大きく違ってきていますので、決して体罰を肯定するものではありませんが、子どもたちが先生から注意を受けたことについて、子どもたちが納得できるよう指導することが重要だと思います。そこが、いわゆる体罰か体罰でないかの分かれ道になるのではないでしょうか。

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