信州大学(理系) 2024年 問題4
$3\ つの箱 \ A,\ B,\ C\ と、赤球 \ 8\ 個、白球 \ 30\ 個がある。この \ 38\ 個の球から \ 30\ 個選び、3\ つの箱 \ A,\ B,\ C\ に$
$10\ 個ずつ入れるとき、次の問いに答えよ。ただし、同じ色の球は区別しないものとする。$
$(1)\ \ どの箱にも少なくとも \ 1\ 個の赤球が入り、かつ、すべての赤球がいずれかの箱に入るような入れ方は$
$\quad 何通りあるか。$
$(2)\ \ 入れ方は全部で何通りあるか。$
(1)
$どの箱にも少なくとも \ 1\ 個の赤球が入るから、まず赤球を \ 1\ 個ずつ \ 3\ つの箱に入れる。$
$残り \ 5\ 個の赤球の入れ方を調べる。$
$例えば$
$A\ に \ 3\ 個、B\ に \ 1\ 個、C\ に \ 1 個入れる入れ方は \ \ AAABC\ \ である。$
$A\ に \ 5\ 個、B\ に \ 0\ 個、C\ に \ 0\ 個入れる入れ方は \ \ AAAAA\ \ である。$
$このように考えると、異なる \ 3\ 個の文字 \ \{A,\ B,\ C\}\ から重複を許して \ 5\ 個選ぶ$重複組合せ$である$
$ことがわかるから$
$\quad {}_3H_5={}_7C_5={}_7C_2=\cfrac{7 \times 6 }{2}=21 通り$
$これらの赤球の入れ方に対して、各箱が赤球、白球合わせて \ 10\ 個になるように白玉を入れればよい。$
$したがって、その選び方の総数は \ \ 21 \ 通り$
(2)
$(1)で考えたように、赤球が \ k\ 個使われる場合、{}_3H_k \ \ 通りだから、全部で$
\begin{eqnarray*} \quad & &\sum _{k=0}^8{}_3H_k\\ \\ &=&\sum _{k=0}^8 {}_{k+2}C_k\\ \\ &=&\sum _{k=0}^8 {}_{k+2}C_2\\ \\ &=&\sum _{k=0}^8 \cfrac{(k+2)(k+1)}{2}\\ \\ &=&\cfrac{1}{2}\sum _{k=0}^8 (k^2+3k+2)\\ \\ &=&\cfrac{1}{2}\Big\{\cfrac{8(8+1)(16+1)}{6}+\cfrac{3}{2}\times 8(8+1)+2 \times 9\Big\}\\ \\ &=&165 (通り) \end{eqnarray*}
$(別解)$
重複組合せの性質$を使うと$
\[\quad \sum _{k=0}^8{}_3H_k ={}_4H_8={}_{11}H_8={}_{11}H_3=\cfrac{11 \times 10 \times 9}{3 \times 2}=165\]
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