宵明けの青空に -5- フィッシュジェット乗り場

  



飛行場では身なりの良い人が多かった。
僕は追いかけている実感が無かった。
「一緒にフィッシュジェットを取り返してくれるのか。」
「いいえ、違うのよ。」

「ジラーさんを信じているのね。」
「それはあるよ。」
「ライアンさんに分かるかしら。」
「お賽銭の話じゃないのか。」

「そうよ。」
「錬金術好きなんだな。」
「何でしょう、あなたもあなたよ。」
「大したことないな。」

「ジラーさんがただで持っていくなんておかしいじゃない。」
「分かってるさ。」
「ライアンさん、あなたじゃないの。」
「心当たりないね。」

「もう。ジャポネスク王国まで行くわよ。」
「アルバ、ありがとう。」
「馬鹿ね。」

僕はどうして良いか分からなかったが、少しだけ前が見えた。
何だかこれで終わってしまう気もするが。
アルバには何だか熱いものを感じたのだった。
一方で、ジャポネスク王国には冷たいものを感じていた。

「ハントちゃんからアカデメイを遠ざけたことも覚えてるかしら。」
「教会に追われていた話なら覚えているよ。」
「それはなによりよ。」
「ピラミッドを追うのが筋じゃないのか。」

「ライアンさんは何がしたいの。」
「何か君たちといると安っぽい夢に聞こえるんだよ。」
「私たちには分からないけれど、何がすごいのかしら。」
「ピラミッドがお墓何だか玉子何だかは大事な話なんだ。」
「旅行じゃない。」

「何でさ。」
「そんなの今更要らないわよ。」
「ライアンさんには技術の血が流れてるのよ、いまここで役に立つ愛こそが技術なのだわ。」
「どひゃあ。」

僕はアルバにぶっ飛ばされた。
そんなに熱くないぞ、どうするんだ。
何でもつまらないな。
たそがれた空の旅になりそうだった。