クジラは何処から来たの?

クジラはいつ地球上に誕生したの?
クジラの祖先は6500万年前に陸を歩いていた四ツ足のけもの『メソニクス』と言われていました。


しかし遺伝的な手法を用いた解析からクジラの祖先は『偶蹄目の仲間であるカバ科』に最も近いと
いう結果が近年報告されました。偶蹄目にはカバ科・ウシ科・シカ科・イノシシ科などがあります。
形態学・遺伝学的な二つの研究からクジラの祖先とカバの祖先が同じ祖先の動物から進化していること
がわかってきました。さらに進化した海の『ムカシクジラ』は5000万年前に出現しました。

『偶蹄目』が陸から歩いて海に入りクジラに”大変身”した訳です。

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白亜紀の7500万年前に「恐竜」は絶滅しその隙間をぬって陸・海洋共に
哺乳類が急速に発展して多くの種が生まれ「哺乳類の天下」となりました。

海では「イクチオザウルス」等の海産恐竜(魚竜)がいなくなったあとに
原始哺乳類が適応し、祖先が生まれた海へ次第に戻ることが出来ました。

「イクチオザウルス」等が絶滅していなければクジラ類
は地球上にいなかったのではないかとも云われています。

ヒズメはウシ・ブタ・ヒツジ・ラクダと同じ偶数で、偶蹄類のカバに近い
といわれています。陸上や水溜りで虫等を食べ、干潟や河口の浅い水辺を膝まで水につかって
歩き回り、汽水性の動きの遅い魚や貝類などを捕らえて暮らしていたとのことです。

次第に水の中での生活時間が長くなって動きの速い魚やエビを食べるようになりました。
他の哺乳類との間でも餌をめぐって過酷な生存競争が繰り広げられていました。

餌が不足すると段々と河の深いところまで餌場を広げ、餌が豊富な海に向い
最後に海にまで入り、遂に「水中生活」をするようになったそうです。

クジラの祖先は暖かくて遠浅のテーチス海を中心に、河口から沿岸、沖合
いへと、次第に生活圏を広げ進化しながら、世界中に広がりました。

その間に身体は進化、毛は消失し、手は櫂状の鰭に変り、後足は退化、
尾を使って上手に泳ぐようになり、魚雷型の体形に変化しました。
顔と頭は長くなり、目は頬の両側に移動、外耳は退化消失、鼻孔は頭の
てっぺんに移動、背鰭がコブ状に出来て体はすわりが安定化しました。

ハクジラの歯は同列化し、ヒゲクジラは歯がヒゲ板へ進化、超音波
によるエコロケーションの発達など諸々の変身をしていったのでした。

「偶蹄類」から数種の「ムカシクジラ」へ、さらに沢山の
「ハクジラ」と数種の「ヒゲクジラ」が誕生しましたがこの間に
沢山のクジラたちが生まれては消えて行きました。

「より餌を多く」「より大きく」「より安全へ」「より早く」
「より遠くへ」「より深くへ」「より棲み良い所へ」
「より子孫を残す」というクジラたちの願望が受け入れられていきました。

哺乳類にとっては、海は肉食獣の外敵が少なく平和で安全な世界でした。
クジラにとって海洋は水のクッションでゆりかごであるといわれます。
海は陸のように温度差が少なく、温度差があっても移動することが出来ました。
そして体内で脂肪から水を作る装置や体温調節装置を備え、多くの
餌や適温を求めて南北の回遊が生まれました。徐々に体も大型化し、
頭の骨・歯の形、鼻の位置など体の構造がいろいろと変わりました。

陸地では体を足で支えきれなくなりましたが
海では水の浮力が鯨体の巨大化に役立ちました。
新生代四期始めの200万年前には現存するすべてのクジラ類が勢ぞろいしました。

地球は三回の氷河期を迎え、陸上動物には大きい影響を
及ぼしマンモスやサーベルタイガーなどは絶滅しました。

しかし海生で移動性のある動物は大きい影響はありませんでした。
海の水温変化は少ないため遊泳力の優れたクジラ類は住みやすい
場所に移動することが出来ました。このようにクジラは氷河期
を生き延びて現在にいたっています。


参考:クジラの話:大隅清治著:技報堂出版
  :クジラの謎イルカの秘密:ネイチャー・プロ編集室編:河出書房新社
  :鯨研通信;ニタリクジラの遺伝学:上田真久(日本鯨類研究所)
                                        
年代 年前 地球 生物 哺乳類クジラ類
- 46億年前 地球誕生 - -
- 44億年前 地殻の形成が始まる - -
- 41億年前 地殻がほぼ固まってきて、陸と海が生まれる - -
- 約40億年前 - 原始生命の誕生 -
- 36億年前 - 最古の生物体とされるシアノバクテリア(ラン藻)登場 -
- 27億年前 - ラン藻類ストロマトライトのコロニー誕生・酸素の放出 -
- 19億年前 超大陸ローレンシアの出現 - -
- 12億年前 - 多細胞生物の登場 -
カンブリア紀 7〜6億年前 超大陸ゴンドワナランドの誕生 大型の多細胞軟体動物が爆発的に進化した・数十種の生物が一万種まで激増した -
デボン紀 4億年前 - 魚類の時代・巨大魚ディニクチス(体長8m)・よろいの様な皮膚を持つ魚ミキクラスビスがいた・初期両生類イクチオステが上陸した -
中生代 2億5000万年前 五大陸形成 - -
三畳紀後期 2億2000万年前 - 恐竜出現 哺乳類出現
暁新世 6500万年前 - 巨大恐竜・魚竜・首長竜が姿消す -
- 生物が陸から海に再帰 哺乳類の適応放散の始まり
始新世 5000万年前 - - 「クジラの祖先登場」
「最初のクジラ類の出現」
「ムカシクジラの登場」
・クジラ後肢の退化
3800〜4500万年前 - - バシロサウルス(20m超)
ムカシクジラ類尾びれ発達
暫新世 3500〜2300万年前 海流の変化 - 「ムカシクジラ絶滅」
ヒゲクジラにヒゲ板発達
ハクジラにエコロケーション発達
ヒゲクジラ・ハクジラの多様化
中新世 2300〜520万年前 湧昇流が形成 - マッコウクジラ・セミクジラ
アカボウクジラ・マイルカ
ネズミイルカ・イッカク・
ナガスクジラの祖先出現
1000万年前 - - クジラ類の現生の科がほぼ
出揃う
鮮新世 400〜300万年前 - - 最古の人類・猿人
20万年前 - - ホモ・サピエンス




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