鯨の衣・食・住とは

クジラの[衣/食/住]とはどんなモノ?
「衣」 の「衣」はハダカのサルのパンツです。毛が少なく皮膚が薄い人類はオーバー、スーツ、下着、靴下、手袋、靴、帽子が必要になりました。
衣類は体の防護と寒さ,暑さ、紫外線などの防止に必要な訳です。
陸上は「空気」の世界、海は「水」の世界です。陸上の空中は日差し、温度変化が大きく障害物も多いため毛皮や衣服が必要です。
クジラには「衣」はありません。あえて言えば厚い脂皮が「衣」+「住」といえます。厚い脂皮は衣類「防寒具」です。
クジラも「けもの類」ですがヒゲクジラ類のクチ周辺に感覚毛が若干残っているほかは体毛はありません。
クジラは身体を丸形にして脂肪層を厚着しています。そしてからだの凸凹をとり表面積を小さく流線型にして熱を逃げにくくしています。
クジラは暑さ、寒さの調節をどうしているのでしょう?
暑い南への回遊では子作りに専念するため、食べずに脂肪を消費、「脂肪の防寒具」を脱ぎ捨て痩せて夏型の薄着になります。
逆に寒い北への回遊では餌をたらふく食べ、「食溜め」して脂肪の防寒着「オーバー」を着ます。
便利な「身体が作る衣類」です。
「住」 の「住」はイコール家・土地です。家は外敵、雨風、寒暖、日差、湿度等から体を守ります。ベット、布団で暖かく眠れ、疲労回復に 役立ちます。住は安全と憩いを与える場所です。
現在は各家庭・会社・官庁にエアーコンディショナー(暖房・冷房)があり寒暖を気にせず快適に過せます。
クジラの「住」は水、海洋です。海洋は陸上に比べてライオン、オオカミ等の外敵が少なく安全で温度差も小さく安定しています。
さらに海水は重力の代わりに浮力を与えてくれます。「浮力」はクジラの体に多くのメリットを与えています。
巨体のシロナガスクジラは陸上では四足で身体を支えることは不可能です。浮力は「大きい体」を支えてくれ、細い骨格で過せます。
クジラのエアーコンディショナー(暖房・冷房)は体内にもあります。動脈の周囲に静脈の網が覆い冷えた静脈血を暖めています。
また血液の流速を変えて体温調節をしています。暑い時は背・胸のヒレ表面の毛細血管が冷やされ冷房機の役目をしています。
このようにクジラは熱交換システムを発達させています。
海では「圧力」が、陸上に比べて大きく、圧力に押しつぶされない柔軟な身体機能をクジラはそなえています。
クジラが住む海洋は「住」=「食」=「衣」のオーバーラップ部分を沢山もっています。
陸上動物との比較は簡単にはできません?
「食」 の「食」はザッタ[雑食]です。手を使って餌を取り、調理して 手やハシ・ホーク・ナイフ・スプーンを使って食べます。
「火」を使って調理をし固いもの繊維が多いものも食べてしまいます。
クジラの『食』は動物食です。クジラは手をつかえないので口の中のつくりを変化させ「海水」を利用して口で捕食します。
クジラは「水」を使って餌を採るといって良いのではないかと思います。クジラは「水」、人は「火」の利用です。
三次元の空間(深度)をもった海は季節的に豊富な餌が発生します。クジラは捕食のために南北の回遊をするようになりました。
さらにえさを捕るために1000〜3000bの深海にも潜水し、大量の甲殻類・軟体動物・魚類等を捕食します。
濁った場所・深海の暗黒の世界では目が見えないため、コウモリのように「超音波」で餌を探します。
大量の餌は地域的に種類が限定されます。大きいヒゲクジラほど餌の種類は限られ小さい餌を沢山食べます。
クジラは近くに動物性の食べ物があれば何でも食べますが大量に食べる海域の餌種は限られます。
ヒゲクジラでは「大きいクジラほど小さいものを食べ食事メニューは少なく、小さいクジラほど大きいものを食べ餌のメニューが多い」といえます。
ヒゲクジラは歯がヒゲ板に進化し、腹のスジ状のウネを利用して餌を取る種がみられます。ウネがない種類は自然にクチに入る食べ方をします。
また大きいクジラは沢山捕食し長生きします。「大きいクジラほど長生きし、小さいクジラほど寿命が短い」といえます。
ハクジラは軟体動物・魚類等を食べます。特にマッコウクジラは大型のイカ類を捕食しています。ハクジラは 大きいクジラほど小さい餌を食べるは当てはまりません。イカを多く食べる種類は歯数が少ないともいえます。
歯は主にメス獲得の道具に使い、オス同士が熾烈な戦いをします。
ヒゲクジラのヒゲ板、ハクジラの歯数・歯の大きさ・上アゴ下アゴの歯の違い・性差等「食」が食事方法・身体の部分・食べる場所を変化させました。
人間との比較は簡単には出来ませんが和食・洋食・中華・エスニックの違いどころではありません。クジラの七不思議です!