人家の友、ヤモリ
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人家で見られる爬虫類のヤモリだ。正確にはニホンヤモリ。トカゲの近い体形をしているが、肢指が幅広く見える。また、目が大きく顔は可愛らしい。夕方になると人家の窓や戸によく貼り付いている。決まった時刻に、決まった場所に現れることがよくある。ヤモリの肢の指の裏を見るとまるで、運動靴のように横方向に何本も溝が入っている。このような構造を指下板といい、さらに、毛が生えている。このつくりによって壁やガラスにへばりつくことができる。吸盤ではないので、凹凸が全くないつるつるのガラスには貼り付くことはできない。昆虫食で、小さな虫たちを捕まえて食べる。
爬虫類は顔つきが冷たい感じがしたり、体表もぬるっとした感じがするが、ヤモリは異なる。前述のように顔は目が大きく可愛らしい。体表も他の多くの爬虫類の鱗とは異なり、顆粒状の鱗で、乾燥感がある。漢字では「守宮」と書くことが多く、これからも人家、人と身近な生き物であることがわかる。漢語では「壁虎」と表記される。これは壁に貼り付き、昆虫を捕らえることからつけられたのであろうか。
毎日、同じ時刻に、決まった場所に現れるヤモリを見ていると、その可愛らしさもあいまって、とても親近感を覚える生き物だ。
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