今年の夏は信じられないくらい暑い!
そんな夏の1日、房総半島の突端、白浜に生物観察、採集に行ってきた。総勢4名で朝5時に北総を出発した。ということで今回は南総、白浜で出会った魚たちの紹介だ。
風が強く、波が高い1日だった。
捕まえた瞬間に皆が「可愛い」と声を上げたのが左のゴンズイ。まだ、2,3cmくらい。本当に可愛い。ナマズ目の魚だ。可愛いが鰭に毒を持つので注意が必要だ。2尾ほどとれ、持ち帰ったが1日後には1尾、数日後には残りの1尾もいなくなった。
右はゴンズイとヘビギンポ。磯ではギンポのなかまも多くいる。尖った口吻とコントラストはっきりした体色が特徴的だ。
これはオニカマスの幼魚だと思われる。体形、口吻の形状からそのように思われるが?この日はこの魚が漁港の角に結構見られた。
右はマツダイの幼魚。漁師さんが「そこ、見てみ。魚だ。木の葉みたいに見えるけど」と教えてくれた。本当に木の葉のように体を横にして漂っているので、わからない。網でまるで木の葉のようにすくえた。
こちらも水面を漂っていた小さな魚。正体はよくわからないが....ボラのなかま?ワニグチボラのようだ。体をちょうど真ん中ほどで90度近く曲げて漂っている。
水面を漂う感じの魚は他にも見られた。最初に見たのは背鰭、腹鰭?の先端が新体操のリボンのように見える魚。魚体自体は熱帯魚のエンゼルフィッシュのようだった。あとで調べると、やはり!イトヒキアジの幼魚だった。
次は釣り上げた割合、大きめの魚たちを紹介しよう。
右のものは有名なイシダイの幼魚。まだ、黒い横じまがくっきりとしている。
イシダイは元気で未だに水槽でえばっている。
これも漁港の防波堤付近によくいるカゴカキダイ。タイと名につくがタイ科ではなくカゴカキダイ科だ。イシダイと違い縦じま目立つ。
カゴカキダイもいまのところ、元気に水槽で泳いでいる。
次は額の模様が特徴的なカンパチだ。まだ、小さい個体。でも、しっかりカンパチの模様、色合いをしていて美しい。
右はお馴染みのボラ。銀白色が美しい魚だ。
右は一緒に行った者が必ず釣り上げるというウツボ!なんでだ?アジを1尾丸ごと餌にして釣り上げていた。防波堤の穴などに棲んでいるそうだ。
今回、もっとも鮮やかな色あいの魚かもしれない。ソラスズメダイだ。鮮やかな青の体色に黄色い尾鰭が特徴。尾鰭が透明(メスが多いようだ)や青(雄が多いようだ)だとルリスズメダイの可能性が高い。これもいまのところ水槽で元気に泳ぎまわっている。
左もスズメダイのなかまのシチセンスズメダイだと思われる。シマスズメダイかもしれない。背鰭後端に黒斑が目立つ。似たものでオヤビッチャも今回は捕れた。
磯といえばハゼのなかまが必ずいる。右は眼が目立ち、どの眼から口吻までが短い感じがするクモハゼ。
こいつが.....なぜか、腹が異常に膨らんでいる。ということはいなくなった魚たちの行き場所はこいつの腹の中?
同じく、ハゼのなかまのアゴハゼ。クモハゼに比べると眼が小さい感じがする。背から口吻まで滑らかにつながっていて、その途中に眼がぽつんとついているような感じだ。
この他に水槽にカワハギ、ギンユゴイ、前述のゴンズイ、ナミノハナらしき魚等入れたが、いなくなってしまった。コトヒキの幼魚は元気に生きている。
アマオブネガイなどの貝のなかまもいくらか入れた。海水の生物を生き残らせるのは難しいのでどうなるのであろうか?
たった、1日だったがいろいろな生物に出合えた楽しい1日だった。
これは漁港を群れていた魚。トウゴロウイワシのようだ。細身でなかなか美しい魚。胸鰭はかなり上についていて、小さいが翼のように見える。トウゴロウイワシ目という目がしっかりある。