ノコギリカメムシ、身近に多くの種類が
写真はノコギリカメムシ。印西市の県立花の丘公園にいたもの。カメムシは異翅目に属する昆虫だ。異翅目にはカメムシのなかまとともにアメンボやタイコウチまで含まれる。見た目もさまざまな目だ。ノコギリカメムシはこの中のノコギリカメムシ科のカメムシで腹部のへりののこぎり状の形状からこの名前があるようだ。肩にも突起があり、甲冑を装っているようなカメムシだ。大きさは15cmほどで色は派手ではない。ウリ科の植物を好む。カメムシの食餌は基本的には「汁を吸う」という行為で行われる。ただ、日本で数百種類もいるカメムシなので「吸う」対象は植物から、昆虫まで様々だ。つまり草食性から肉食系までいることになる。ただ、カメムシの種類ごとに餌となるものは決まっていて、そのためクサギカメムシというように餌となるものがそのカメムシの名前につくことも多い。カメムシは危険が迫るとにおいを発することで有名だ。しかも、家の中に侵入してくることも時々ある。しらずに触れると相当、後悔することがある。ただ、種類によってにおいの強弱、くささも異なる。においには閉口するが見た目はきれいなものもおおくいる。
右のものはウズラカメムシとハラビロヘリカメムシの幼虫。どちらも独特の姿をしている。ウズラといわれればそのようにも見える。ウズラは身近な鳥であったようで、ウズラシギなどというように他の動物の名前に「ウズラ」がつくことも多い。
こちらはノコギリカメムシに比べるとずっとスマートなカメムシのホシハラビロヘリカメムシ。ヘリカメムシ科のカメムシだ。クズなどに普通にいるカメムシだそうである。色はこちらも地味である。緑が鮮やかなカメムシはチャバネアオカメムシ。カメムシ科だ。色は鮮やかだが、クサギカメムシと並ぶ悪臭で有名だそうである。また、冬季には屋内で大量に越冬することがあるそうでなかなか迷惑なやつであるである。これも屋内で撮影したものだ。屋内にくるだけでなく、春先〜初夏にかけては果樹園に飛来し、被害を与えるそうである。夏に針葉樹で産卵し、成虫になったものが、秋にまた、果樹園で被害を与えることもあるそうである。そのため、このカメムシの駆除についてはさまざまな取り組みが行われているようだ。次の派手な模様のものはアカスジキンカメムシの幼虫。成虫は緑の地に名前の通り、赤い筋模様があるが、幼虫は、写真のようにまったく違う。成虫、幼虫ともに派手な模様のカメムシ。