秋の風物詩、モズ

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 秋の風物詩として有名なモズ。モズはスズメ目モズ科の漂鳥または留鳥。同じモズ科には、チゴモズ(夏鳥)、オオモズ(旅鳥、冬鳥)、オオカラモズ(旅鳥、冬鳥)などがいる。モズはこのあたりでは周年生息するが、秋になると縄張りを主張するために高鳴きというさえずりを行うため、このように言われる。季節の変化の指標となる。高鳴きでは「キィキィキキキ」というようなよく響く声で鳴く。9月から高鳴きをしていたかもしれないが、よく、聞かれるようになったのは10月になってからだ。県立北総花の丘公園や戸神川周辺など、身近な林や川辺でも、10月になってからは頻繁に高鳴きがきかれ、姿も目にするようになった。この時期、モズは必ず木や突起物のてっぺん、ないしは、それに近い場所にとまるので、目立つようになる。模様も茶、グレー、黒、白が織り成す独特なもので、美しい鳥だ。過眼線の黒色は特徴的だ。特にオスは美しい。この時期のオスは色だけでなく、羽毛につやがあり、光線の状態がよいときに、フィールードスコープなどで見ると独特の光沢感を感じるほどだ。

 モズといえば、高鳴きとともに早贄(はやにえ)が有名だ。モズは結構,獰猛でカエル、モグラなどの小動物を餌とする。小鳥の類を襲う場合もあるようだ。早贄とは捕らえたこれらの獲物を枝や突起物にさしておくこと。なんのためかは正確にはわからないようだ。冬季のための餌の蓄積という説が有力なよう。

 モズを目にするということは秋を実感し、冬の到来を予感させる。

 

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