ミズヒキはタデ科の多年生植物。林縁などに普通に見られる植物で、高さは50-7,80cmで長さが10cm前後の葉を互生する。このあたりでも、それほど目立つわけではないが目にする植物だ。どちらかというと日陰や湿ったところを好む傾向にあるようだ。
茎の先から数十cmの穂状の花を秋につける。はじめはカプセル形のつぼみが連なり、やがて、4弁の花が開く。花は下方向の花弁が白色、上方向の花弁が赤色をしている。そのため、贈り物や熨斗(のし)につける水引に似るため、ミズヒキの名前がある。しかし、通常、歩いていると上方向からこの花を見ることが多いので赤色に見える。意外と下側の白色には気づかないことも多い。
ひとつひとつの花は目立たず、まばらに付くため、豪華な感じはしない。その質素さのためか、茶室などに飾られることが多いようだ。派手でなく目立たない植物なのだが、動物の尾のように伸びた穂状の花は独特で、見れば一目でわかるであろう。