佐倉ではよく見かける鳥である。意外に都市型の鳥で住宅地の庭先などにもやってくる鳥である。漢字で「目白」と書く。「目白押し」とはこのメジロが木の枝に押し合ってとまっている様子から生まれた言葉だそうである。全体は緑っぽい色をしており、目のまわりの白い縁取りがめだつスズメほど(ややスズメより小さい)の可愛い鳥である。スズメ目メジロ科で、このメジロ科全体の総称がメジロということであるが日本では「メジロZosterops japonica」という種がいる。メジロは雄の鳴き声は美しく、昔から鳴きあわせといって鳴き声を競い合わせることが行われていたそうである。ところで、日本では野鳥を飼育することは禁じられている。では、なぜ、鳴きあわせが行われているかというと、外国の鳥についてはワシントン条約にふれないかぎり飼育してよいことになっているのだそうだ。そこで、現在では外国のメジロによって行われているそうである。が、国内のメジロの方が声がよいとのことで、国内産が飼育されていることもあるそうだ。国内産と国外のものでは体色や嘴の形状が微妙に違うようである。国内のものが捕獲されることも問題だが逆に外国産のものとの交雑の心配などはないのであろうか。
追記1)2000年1月に中国が野鳥の輸出の前面禁止に踏み切った。中国も主要なメジロの輸出国なので、前記のような心配も幾分かなくなるのであろうか。
追記2)2000年2月29日の朝日新聞にメジロに関する記事が出ていた。中国での規制はあまり役にたっていないようである。輸出証明書がついて日本国内に輸入されたメジロはすぐに放され、その証明書は密猟された国内のメジロに使われるというようなことが書いてあった。
佐倉は印旛沼があるためか水鳥の類まで含めるとかなりの鳥種が見られるが、やはり森や林に出向いていく必要がある。にも、関わらず庭先にきてくれ、美しい姿を見せてくれるメジロは貴重だ。この他に、冬の雨の日などにはジョウビタキなどもやってくる。これも鮮やかな体色を披露してくれる。冬はバード・ウォッチングに最適な季節、枝先にえさになるもを置いておくだけで見られる鳥の種類が豊かになるかもしれない。
上:メジロ 下:ジョウビタキ