クモたち
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クモは身近にたくさんの種類がいる。あまりに多くの種類がいて、なんという種類だろうと思うことが一番、多いなかまかもしれない。その形から昆虫より、気持ち悪がられる場合も多いようだ。よく「昆虫は地球の生き物とは思えない。」と言う人がいるが、クモはそれ以上に嫌う人も結構いる。よくクモを昆虫と思っている人もいるがクモは昆虫ではなく、分類は別。体のつくりも大きく違う。頭胸部、腹部に体は分かれている(昆虫は頭部、胸部、腹部に分かれる)。眼は単眼で、複眼、単眼の昆虫とは異なる。肢の数も4対で3対を基本とする昆虫とは異なる。触角もなく肢が変化した触肢を持つ。呼吸器も昆虫の気管に対し書肺となる。クモには造網性(糸で巣をつくる)のものと徘徊性(巣をつくらない)のものがいるが、徘徊性のものも造網のための器官は持っており、徘徊しながら糸を出している。
クモが嫌われる理由はいろいろあるようだ。その姿自体がいやであったり、巣をつくり、その巣に間違って突っ込むと不快感を味わうためかもしれない。しかし、なかにはよく見ると美しい体色のものや、独特の形のものなど、興味はつきない生き物でもある。逆に私も含め、素人にはなかなか同定できずにいらいらする生き物でもある。ここはいらいらいしないで身近なクモから区別できるようにして、少しずつクモに親しんで?いこう。
前述のように夏であればちょっと歩くだけで次々といろいろな種類のクモを発見できる。いちいち、種を調べていたら、いらいらがこうじるだけというくらいの種類のクモがいるが、今回は割合、身近で目立つクモをいくつか紹介する。









上左から アズチグモ、ワキグロサツマノミダマシ、カバキコマチグモ、ジョロウグモ
中左から コガネグモ、ナガコガネグモ、ササグモ、オニグモ、アリグモ
下左からゴミグモ、イオウイロハシリグモと思われるハシリグモのなかま
アズチグモは小さなくもだが、拡大してみると美しい体色をしている。特に頭胸部は透明感がある。葉の上で見られる。ワキグロサツマノミダマシは腹部が鮮やかな緑色したクモ。造網性のクモだ。カバキコマチグモ(♂)は直接、見つけることはできない場合が多い。このクモはイネ科の植物の葉を丸め、糸でくっつけて独特の形の巣をつくるフクログモのなかまだ。このなかまは種類によって微妙に巣の形が違う。イネ科の植物の葉が異様な形で丸められ、団子のようになっているとこのクモのなかまの巣であることが多い。その巣を開くと、発見できる。ジョロウグモも代表的な大型のクモ。ただし、大きいのはメスで、オスは数分の一の大きさ(写真はメス)。コガネグモは代表的な造網性の大型のクモ。腹部も赤みがあり、派手なクモだ。ナガコガネグモはコガネグモより、若干、こぶりにで地味に感じるクモ。ササグモは葉の上で見られることの多いクモ。オニグモは大型。かなり、巨大に育ち、このクモが張った巣の上にいると結構、迫力がある。アリグモはアリに似ているためこの名前がある。長い上顎が目立つハエトリグモ科のクモだ。イオウイロハシリグモはハシリグモのなかま。体色の変化が多いクモだ。
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