雨上がり、水田
戻る
梅雨に入り雨が続いていて、台風4号も近づきつつある。今日も朝方は雨だ。そんな中、印旛沼周辺の水田へ。いつも通り、小雨なこともあり、
多くのキジが姿を見せてくれている。キジバト、セッカ、カルガモなどもゆったりと過ごしているように見える。まっすぐのびる農道には多くのム
クドリが降り立ち餌を啄んでいる。そして、数十mおきにキジが佇んでいる。ウンカ(浮塵子)がすごい。種類ははっきりしないが、今の時期なの
でセジロウンカかヒメトビウンカだろうか。ウンカの多くは海外から飛来し、イネの害虫や病気の伝播の原因となるものが多いようだ。
水田のイネの葉をよく見るとトンボがとまっている。まず、目についたのは今朝にでも羽化したのかなと思えるトンボだ。羽が白っぽいがよく見
ると見慣れたノシメトンボ(
Sympetrum
infuscatum)だ。トンボ科アカネ属のなじみのあるトンボで、羽化した周辺で摂食活動を行うので、これから夏にか
けて長い期間、出会える。なんといっても、4枚の羽の先の黒色が目立つ(個体差があって、なかには目立たないものもいるようである)。
トンボをもう一種類、やはり、アカネ属のアキアカネ(
Sympetrum
frequens)だ。「赤とんぼ」と言われるのはこの種だ。これも羽化して間もないと思われる。アキアカネはこのあと山
間部(夏には標高2000m以上の高原でも見られる)へ長距離移動して、夏の間はこのあたりでは見られなくなる。そして、夏の終わり、秋に成
熟した個体が産卵にもどってくる。羽化した個体は1、2日羽を乾かし、その後、集団をつくり移動していくとのことだ。よく似たナツアカネは長
距離移動はせずに夏も羽化した場所周辺に留まっている。

朝方の雨も上がると、農道の轍に溜まった水で水浴びをしているカワラヒワ(
Carduelis sinica)を見かけた。スズメ目アトリ科ヒワ属の緑色と黄色が目立つ鳥だ。こ
の体色によるのであろう、英名が「Oriental
Greenfinch」であるそうだ。体色は緑褐色、風切り羽の黒色と黄色が目立つ。嘴は太く短く、淡い赤色(肌色)、ピンクとも言える色をしている。英
名のように東アジアに分布してる。低山帯から平地、河原や市街地の公園や放置された造成地などでもよく見ることができる。雨上がりということ
で、安心感からか目の前でしばらく水を浴びていた。

先頭にもどる