カトリヤンマ

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 屋内に迷い込んできたトンボ。細身、スマートでさらに腹部の一部が著しくくびれている。コルセットをはめた貴婦人のようだ。複眼も大きくきれいな青色。残念ながらすぐに絶命してしまった。
 このトンボはカを捕食することからカトリヤンマという名がついたトンボ。カトリヤンマは素直にヤンマ科のトンボだ。北海道から九州に広く分布するが北海道は一部地域に限られるようだ。また、多くの離島にも分布する。
 6cmほどのトンボで特徴はなんといっても腹部第3節がくびれていること。これが非常に目立つ。同じように腹部の一部がくびれているものにルリボシヤンマがいるが違いは胸部、カトリヤンマでは雄、雌ともに無斑で鮮やかな緑色をおしているので区別できる。背面の体色は雄が鮮やかな水色の模様が目立つ。写真のものは雄のようだ。
 カトリヤンマは丘陵地、低山地に多く、昼間は林の中で休み、夕方ころから活発に活動するとのこと。
 このトンボは広く分布しているようだが普段はあまり見かけない。林、その環境の変化で数は減少しているようである。形も特徴的で体色も美しいトンボだ。