神崎川は新川の支流。新川は西印旛沼の西部につながっている。印旛沼から新川を辿っていくと西に向かい、一回、北上してから南下し、東京湾につながる。湾に出るころには花見川という名称になる。
その新川が南下するあたり(印西市の南部に当たる)で神崎川が分かれる。神崎川は新川から分かれてすぐに北上し、その後、北西に向かっている。神崎川は手賀沼近くまで伸びるが、地図上ではつながってはいないようだ。印旛沼水系ということになる。戸神川をはじめいくつかの支流が合流している。源流をたどると白井や鎌ヶ谷大仏方面まで到達する。
印西市あたりでは神崎川の川幅は10m以上あり、水面の面積はかなりあり、川辺にはアシ、ガマ等に植物が茂っている。このような、場所はバンをはじめとする鳥たちの棲家となっている。部分的には砂、泥などの岸辺もある。ここには、イソシギをはじめとするシギの類が降り立つことがある。水面上ではカルガモやカイツブリが見られる。川沿いには谷津が広がっており、水田として利用されている。川から順に、広めの水面、アシ原等、平坦な水田や休耕田、丘陵部とつながる様子が見られる。アシ原はセッカやオオヨシキリの生活の場となっている。水田や休耕田は、サギの休息の場、カワラヒワの生活場所となっている。チョウゲンボウの狩場でもある。また、夏にはトンボや様々な昆虫が多く見られ、休耕田にできる湿地には何種類かの水生植物が見られる。戸神川などの支流は神崎川に比べるとぐっと、こじんまりした雰囲気となる。周囲の谷津地形も小規模なものが多く、そのような場所は、また、それなりの環境を呈している。
印西市は千葉ニュータウンの開発で、いっきに市街地化したが、北総開発鉄道を離れると、昔ながらの、農村や田園の風景が広がっている。まだまだ、いろいろな生物と出会える場所が残っている。