すっかり春になった。朝7時ころの神崎川だが、岸辺の植物の緑が増してきたこと、空気の違いもあり、暖かで穏やかな雰囲気にあふれている。水面からの水の冷ややかさは感じられない。そのような穏やかな中、ダイサギが数羽、ゆったりと川面を歩いていた。すぐに、人の気配を感じ取り、飛び立っていった。
土手には春の植物が育ちだしている。それでも、枯れた草が残っているため、はっきりとしたグリーンの帯を構成している。
春といえば、ツクシ、セリ、ヨモギなどのように食用や薬用として利用される、季節感のある植物が想起される。写真はヨモギの若葉、もぐさ(艾)といわれ、お灸に使われる。そのため、ヨモギに「善燃草」の字をあてることもある。また、「モチグサ」と呼ばれ、草もちの材料として使われる。ヨモギの若葉の裏側を見ると白色をしている。これは、白色の繊毛で覆われているためである。この、繊毛のおかげで独特の草もちの食感が得られる。他の植物で草もちをつくると水っぽくなってしまったり、あの独特の食感がえられなかったりしてしまう。草もちの食感はこの繊毛が餅のあいだに入り込むことで得られている。
今日は、朝の暖かさが、日中には暑さに変わった1日だった。それにつれて、昆虫たちも活発に活動する季節になってきた。