七井戸公園の水鳥
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 佐倉市染井野にある七井戸公園は整備されて10年近くになる。七井戸公園には割合と大きい池がある。できたころは人がはなしたアヒルやシナガチョウがゆったりと池で泳いでいた。今年(2002年から2003年にかけての冬)は多くのホシハジロが泳いでいる。その中に数羽のコガモとアヒルが混じっている。シナガチョウの姿は見えない。池や水場に集まる水鳥も時代によって種類が変わっていく。本埜村の白鳥はすっかり有名になったが、これは餌付くによって飛来するようになった例であろう。上野の不忍池では二十年前はオナガガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロなどのカモのなかまがほとんどであったが、近年はユリカモメが著しく数を増している。水鳥たちも安全と餌を求め、常に新たな地を開拓しているのであろう。なかにはそのために、生活様式まで変えている鳥たちもいるようだ。
 さて、七井戸公園で現在、一番多いホシハジロは本州以南の全国に広く分布する代表的な冬鳥だ。独特な模様(雄では頭の茶色、胸と尾の黒が目立つ)と灰青色の嘴が特徴だ。コガモはホシハジロに比べるとぐっと小型だ。一見、雄の体色はオシドリ風に見える。目のまわりの青緑色とそのふちの白いラインが目立つ。こちらも代表的な冬鳥だ。
 七井戸公園自体、10年ほどの歴史しかないので、今後を考えると飛来する水鳥の種類もだんだん変わっていくのかもしれない。公園の池などにくる水鳥は警戒心がそれほど強くないので、割合、近距離からゆっくりと観察できる。カモたちは鳥に親しむ第一歩としてはほんとうにありがたく、身近な鳥たちと言える。
<左:ホシハジロ、右:コガモ>