カエルたち

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 北総には印旛沼、手賀沼のふたつの大きな湖沼があり、その水系が広がっている。丘陵部を除けば水田も広範に広がっている。このような自然環境なので、当然、多くのカエルたちがいて、生態系を支えている。

 まず、はじめはヒキガエル。ガマガエルという呼称が有名なカエル。千葉県の北部には利根川が流れているが、この利根川を越えると茨城県となる。茨城県には「がま」で有名な筑波山がある。千葉県の利根川近辺からは天気さえ良ければ筑波山がよく見える。

 さて、ヒキガエルだが、日本にはいくつかの種、亜種のヒキガエルがいる。代表的なヒキガエルとしてはアズマヒキガエル、ニホンヒキガエル、ナガレヒキガエルなどがいて、微妙に分布が異なるようだ。ニホンヒキガエルは西南日本に多く、ナガレヒキガエルは中部、近畿に多いそうである。写真のものは多分、アズマヒキガエルであろうと思われる。この個体の体調は5〜6cmというところであろうか。一応、成体のサイズではあるが、平均の10cm強から比べると小さな個体だ。それでも、別写真の幼体から見ればおおいに成長している。ヒキガエルは鼓膜のうしろの耳線から毒液を出す。産卵期は春から夏にかけて。なお、ヤマヒキガエル、エゾヒキガエル(全長がやや小さい)はあつて亜種として分類されていたが、現在ではアズマヒキガエルで統一されている。ヒキガエルは大型のカエルだが、オタマジャクシもカエルになりたての固体も黒くて小さい。

 次のカエルはニホンアカガエル。このカエルは水田の近く、林などにいるが、水の中にいることはなく、通常は陸地にいるカエルだ。ヤマアカガエルとよく似るが体側の模様、眼から伸びる側線で区別できるとのことだ。ニホンアカガエルではこの側線がまっすぐ伸びている。産卵期はほとんど春という感じで早い時期に産卵する。ヒキガエルと比べるとスマートな体形のカエルだ。

 アマガエルは、身近なカエルであろう。あぜ道などを歩いているとよく見つかる。通常はそのようなところでは緑色をしているが、生活場所によっては体色が灰色などに変わることもある(左写真 上:緑色 下:やや茶色っぽい灰色)。指先が吸盤にようになっている。このカエルにちょっと似ているものとしてシュレーゲルアオガエルがいるが、体側の模様が目立たないことと、体形がやや、ぼてっとしていることで区別できる。

 身近なカエルとしてはウシガエルやトウキョウダルマガエルがいる。ウシガエルは結構いる。トウキョウダルマガエルは意外と目にすることが少ないような気がする。
 カエルは気持ち悪がる人もいるがどこかひょうきんな生物である。

トウキョウダルマガエルウシガエル