印旛沼師戸

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 いつも行っている(週に1、2日以上は行って いるであろう)印旛沼の師戸付近。いつも行っているところではあるのだが、土日に行くと平日とは雰囲気がことなる。土日はバス釣 りの人々で一杯だ。船着き場は四輪駆動車で埋め尽くされている。だが、ちょっと外れて、水田や小さな水路のそばに行けば人はいな い。バス釣りの人々はボートで沼本体に出ている。

 水田や水田脇の水路を進む。流れが滞っているところでは アカウキクサが水面を覆っている。岸辺はナガエツルノゲイトウが繁茂している。そのような水路にチュウサギArdea intermedia)がいた。
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船着き場のすぐそばなのだが、船着き場の喧騒を意に介さずにゆっくりと餌を穫っている。チュ ウサギはこの辺りでは数が多い。夏は黒っぽい嘴だが、今は黄色い。様子を窺いながら、ときどき嘴を水中に差し込み、確実に何 かを捕らえている。ずっと見ていても平然と餌を穫り続けている。チュウサギはアマサギと同様に日本で(一部を除き)越冬しな いサギのなかまだ。白鷺で一括りにされるサギたちは遠目にはよく似ている。ダイサギは大きなサギでアオサギとほぼ同じ大きさ があり、嘴が長い。嘴は夏に黒く、冬羽では黄色いところはチュウサギと同じだ。口角が目の後方までのびることでチュウサギと 区別できるとのことだが遠目にはわかりにくい。長い首(鎌首状態)と全体の雰囲気で区別する方が楽だ。コサギは脚指が黄色い ことで区別できる。嘴は長く見える。本州でも越冬する。いずれもコウノトリ目サギ科の鳥たちだ。ダイサギやコサギのような長 いタイプの嘴は魚をとるのに、チュウサギのようなやや短い嘴は小動物(両生類や昆虫)をとるのに適していると言われる。

 サギでもシラサギ属に属さずアオサギ属のアオサギは今年は 本当にこの辺りで目立つサギだ。気のせいかもしれない?が、印旛沼だけでなく、北総全体でも、今年はアオサギを見る頻度 が多いように感じる。アオサギ(Ardea cinerea)は本州では留鳥と なる。今年は気がつくとシラサギの群れに紛れいていたり、目の前をバサバサと飛んでいくと感じで見られる。大きく迫力の ある鳥だ。青と言えるかは疑問だが青っぽい灰色、腹側の白色、ところどころに入るストライプ状の黒色が特徴的な体色をし ている。
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 セグロセキレイ(Motacilla grandis)もここではなぜか ゆったりとくつろいでいる。セキレイ科にはハクセキレイがいるが、そちらは人なつこい(図々しい?)鳥でよくコンビニの 駐車場などにいる。一方、セグロセキレイはハクセキレイとよく似ているが、いる場所は河川近くが多いようで性格的にも神 経質に思える。日本以外にも生息しているようだが、日本の固有種とされている。もともとはタイリクハクセキレイから地理 的要因で切り離されたようだ。ハクセキレイのほうはタイリクハクセキレイの亜種となっている。ハクセキレイは顔の白色部 がふたつ、セグロセキレイはひとつと覚えれば区別はつく。ただ、ハクセキレイは幼鳥や若鳥で模様がことなるので注意は必 要だ。
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