ゲンゴロウブナ、新川

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genngoroubuna

フナ、身近な魚だが見分けはけっこう大変だ。図鑑的にはゲンゴロウブナ、ギン ブナ、キンブナ、ニゴロブナ、ナガブナ、オオキンブナが掲載されている。北総で考えられるのはゲンゴロウブナ(Carassius cuvieri)、ギンブナ(Carassius auratus longsdorfii Cuvier et  Valenciennes)、キンブナ( Carassius auratus subsp.2)だ。ギンブナは3倍体(染色体数が150) で雌性生殖をすることで有名だ。3種は背鰭の条数の差や鰓はの数、体色、体高などで区別される。雌性生殖のものと通常の生殖のものが同時 に生息するのは珍しいとのことだ。背鰭条数はキンブナが11から14と少ない、数えていって5で鰭の半分近くまでいくという感じだ。ま た、ギンブナは体色が濃く、そのため鱗の縁に白っぽい縁取りが見られる。ゲンゴロウブナとギンブナでは鰓蓋の表面や上辺の形もやや異なる ように見えるような気がする。釣りの対象魚として有名なヘラブナはゲンゴロウブナを関西で品種改良したもののようだ。ゲンゴロウブナは体 高が高いが、ヘラブナはさらに高く見える。釣りの対象として琵琶湖淀川水系から全国に放流され広がった。なので、北総にいるものはヘラブ ナの血を引くものであろうと思うがここではゲンゴロウブナとしておく。ゲンゴロウブナはプランクトン食性が強く、そのために鰓は数がギン ブナなどに比べ多い(100以上で、ギンブナの2倍ほど)。ギンブナはキンブナと比べても雑食性が強いようだ。ゲンゴロウブナは銀白色が 強く、各鰭も赤みが目立つ。鰓蓋は放射状の模様が目立つ。鰓蓋の盛り上がり上辺が頭部上辺と平行なように見えるようだ。ギンブナはそれが やや崩れるように見えるが...

 写真のものは印旛沼にかなり近い新川のものだ。全長で25cmほどだった。この辺りで釣りをしている人に聞くと、このあたりで釣 れるはコイ、フナのなかま、ニゴイ、アメリカナマズが多いようだ。種類は利根川などに比べると少ない。利根川だとその他に、ボラ、ハクレ ン、アオウオなど、ウナギも穫れるようだ。バスではコクチバスが増えているとのことだ。



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