フタモンアシナガバチ

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 フタモンアシナガバチ。市街地でもまわりに、草地があれば、よく目にするハチだと思う。写真のものは、戸神川岸辺の朽ちた植物の茎に巣をつくりはじめた女王バチ。このような場所のみでなく人家の軒下にも営巣するようだ。かなり、近くまでちかよったが、こちらには見向きもしなかった。「巣づくりでかまっていられるか。」とでも言っているようであった。膜翅目スズメバチ科で体長は15mm強。巣は円形を基準とする形をしている。ヘチマのような形になることもあるようだ。大きさは直径10cmからそれ以上。育房数が数百となる、50頭ほどのコロニーをつくる。

越冬した女王バチは春に、写真のように単独で巣をつくりはじめ、ワーカー(メス)を生む。ワーカーたちが十分な数になると労働はワーカーが行うようになる。夏も後半になると女王バチは新女王となるメスとオスを生むようになる。このハチは変わっていて、女王が存在してもワーカーがオスを産卵するとのこと。ミツバチなど他のハチの多くは女王に何かトラブルが起きたときのみワーカーの産卵を行う。新女王とオスは巣外に旅立ち、交尾を行う。オスはそこまでの命。新女王のみが越冬して次の年を迎える。

体は黒地に黄色い縞があり、くっきりとした模様が特徴。腹部の黄色いふたつの斑が目立つため、フタモンアシナガバチの名がついたようだ。ハチのなかまにもいろいろな色、形、外形的な特長をもつものがいる。フタモンアシナガバチは、黒色と黄色のコントラストやミツバチのような細かい毛も目立たず、ちょっとメタリックな感じのする美しいハチだ。おもに、他の昆虫の幼虫などを捕らえ、肉団子をつくり、自分たちの幼虫に与える。

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