新参者、ブタナ
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ブタナ(学名Hypochoeris radicata L.)という知っているだろうか。なんとなくよく聞くような名前なのだが、小さめな植物図鑑などではあまり載っていない植物。どのような植物かというと「花はタンポポそっくり、でも枝分かれ」と表現すればよいだろう。花だけ注目すると「タンポポがある」と思ってしまうほど。そのため、タンポポモドキの別名がある。多年生でヨーロッパ原産の帰化植物でフランスでSalade de pore(豚のサラダ)と呼ばれるため「ブタナ」の名がついたそうだ。牧場に多いそうだが、牧草か家畜などに紛れて入ってきたのであろうか。昭和初期に北海道で確認されたのが最初だそうだ。しかし、茎を見るとタンポポと違って2〜3(1〜3といわれるが枝分かれしているものが多い)ほど枝分かれをしていて高さ50cmほどになり、その先に花がつく。茎はなよっとしているようでいて結構しっかりとしている。6月ころから花が見られ、9月ころまでが花期。くわしくは次のホームページに写真や説明がが出ている。(このページに戻るときはブラウザの「戻る」で戻ってきてください。)
草地試験場
このHPで「外来雑草図鑑」を選び種名で検索。
ブタナはつい最近までは見ることはめったになかった(気がつかなかっただけかもしれない)。1〜2前くらいに自宅付近(自宅は佐倉市西部)でちらほら見るようになった。ただ、あるところには結構たくさんまとまって咲いていたり、ぽつんと咲いていたりとまちまちの状態だ。場所によっては、カントウタンポポが咲いていたのにアスファルト舗装され、セイヨウタンポポが増えてきた場所に、ちゃっかりとブタナがセイヨウタンポポを駆逐して咲いていたりすることもある。が、翌年には見られなかったりする。
はえる場所の特徴、条件はタンポポと重複しているようなのだが?。しばらく、継続して見守ってみたいと思う。また、場所や生育条件について、タンポポとの関係なども調べてみたいと思う。ところで最近、ある研修会で「在来のタンポポ」と教科書に載っているカントウタンポポ自体も、もとは帰化したものだろう(万葉集などにタンポポに関する記載はないのだそうだ。)と聞いて驚いた。その植物が生育場所を広げ、さらに、定着できるかは100年ほどの期間で考えなければならないそうである。その意味からも身近(?)にやってきたブタナの今後を見てみたいものだ。まあ、タンポポが消え去ることはないとは思うのだが。今年ももうすぐブタナの花がさく時期だ。
*印西市の千葉ニュータウンではブタナが非常に多い。かなり、大きく育っており、がっちりして見える。ニュータウン自体、開発が継続的に行われており、造成中の土地や新たに整地されたような場所が多い。そのために、進出しやすかったのかもしれない。(2003年)