アヒルはアヒル?!

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 まず、次の写真を見てもらいたい。佐倉市の七井戸公園にいる鳥だ。

一見、カモ風の模様のつがいである。でも尾羽のカールはどう見てもアヒル。そこで、いろいろ調べてみるとアヒルの世界はものすごく奥が深いことがわかった。ひとまとめにアヒルというがもともとはマガモなどを家禽化したのがアヒル。世界中で飼われだし同時代に地区ごとに品種改良が行われた。そのため、多種多様な品種が世界中にたくさんある。さまざまな色、模様のアヒルが世界中にいる。アヒルというと白というイメージがつよいが、アオクビアヒルといわれる系統もあり。これは、かなり原種のマガモに模様が似ている。さらには、アイガモのように人工的につくられたアヒルとカモの交雑種や自然にカルガモや他のカモと交雑したものもある。それらの姿を見ると本当に面白い模様のものがたくさんある。さらに最近では、バリケンと呼ばれる中南米原産のガンカモ類の家禽もめぐりめぐって日本でも見られるようになったそうだ。台湾アヒルともいわれるが、これは原種からいうとアヒルとは別系統。顔が赤いマスクをしているような模様なのでわかりやすい。バリケンはほとんど飛べないといわれているが、普通に飛んでいたという話もあり謎の多い鳥である。もしかしたらこちらはこちらでカモと交雑しているのかもしれない。台湾ではバリケンとアヒルを交雑したものをドバンといい食肉用(成長がはやいという利点がある)に飼育しているとのことだ。とにかく、交雑、雑種だらけという感じである。さすがにドバンには繁殖力はないようである。

 ところで、七井戸公園のこの鳥、オスの模様と体形からみてアオクビアヒルと思われるが。くわしい人がいたら教えてもらいたい。七井戸公園には、大型で額のでっぱりが目立つシナガチョウもいる。これは、サカツラガンが原種でやはり家禽化されたものだそうである。名前のように中国で品種改良された。別にヨーロッパではハイイロガンをもとに品種改良した別系統のガチョウがいる。

最近は水田の保全のためにアイガモを利用したアイガモ農法などが普及してきたせいかスーパーでアイガモの肉を見ることも多くなってきた。アイガモ農法とはアイガモを水田に放して、害虫や雑草の駆除をさせるとともにその糞を肥料に活用するという農法で無農薬に貢献してというわけである。はなされるアイガモはひなで、水田で成長して稲刈りとともに食肉となるわけである。また、北京ダックは中国のアヒルなので白系統が多いようだ。日本のアヒルはアオクビ系が多かったそうである。フォアグラはガチョウの肝臓を富栄養化して肥大化したものである。

今回は、身近な自然ではなく、身近な家禽?となってしまったがたまにはよいかもしれない。

バリケン

 

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