牛久大曲、戸神

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 今日は茨城県にある牛久沼近くへ行ってきた。国道6号を東京方面から牛久沼へ向かうと、牛久沼に出る手前に大曲という場所がある。地名の通 り、川が大きく蛇行している場所だ。川沿いは草原となっていて鳥たちも多く見られる。そのあと、いつも通り千葉県印西市の戸神へと向かった。 天気予報では雨であったが、牛久辺りは晴天であった。戸神は曇りがち。時刻、場所によって天気が著しく変わる。

 まず、はじめはアマサギ(Bubulcus ibis coromanda)、美しい体色のサギだ。サギ科だ がこの1種(2亜種がある)だけでアマサギ属を構成している。この鳥は世界の広い地域に生息するが、日本では夏鳥として飛来して繁殖をする (九州以南では越冬する)。そのために、この鳥と出会うと「暑い!」という印象があるが、今日は過ごしやすい気温で、ゆったりとした気分で見 られた。そのためと、ひさしぶりに見たためか、体色のオレンジ色がいちだんと美しく見えた。今回は戸神、神崎川の周辺にある水田で出会った。 数羽がまとまっているところを見ることが多い。この鮮やかなオレンジ色は夏羽で、冬は全体が白色となる。
amasagi
 次は大曲で見かけた鳥だ。大曲は牛久沼近くで小貝川が蛇行している場所だ。川幅もけっこうあり、川沿いは草原となっていて、けっこう大きく 育ったヤナギが多く生えている。一部は草が刈られてゴルフ練習場、駐車場?などになっている。また、土手は定期的に草刈が行われているよう だ。
 ここで出会えたのはよく知られた2種類の鳥。実はこの2種類、ある共通点がある。名前は知らない人がいないくらい知れ渡っている!キジとヒ バリだ。次に声はよく聞く。キジは独特な「ケーン、ケーン」というような声、ヒバリは聞き做しで「日一分、日一分」とたとえられるように騒々 しいくらいに鳴く。さらに、姿もよく見る。キジは畑、郊外なら人家の地区でも、草地があれば、ひょこひよこ歩いているところに出会う。ヒバリ は草地ではさかんに囀りながら、飛行している姿が見られる。しかし、意外と写真はどちらの鳥も撮りにくい。キジはひょこひょこ歩いているの に、意外と神経質で、なにげなく茂みに姿を隠す。ヒバリは着地したら最後、草地の草に隠れて姿が消える。鳥を撮影するときは車がけっこう有効 だ。鳥はなぜか、車には警戒心がはたらかない。鳥にすれば、車という人工物は警戒心を持つ範疇のものではないのであろう。
kiji hibari
 次は戸神のアカバナユウゲショウ、前々回に印旛沼で紹介したアカバナ科マツヨイグサ属の植物だ。戸神でも非常に目立つようになってきた。そ して、黄色が目立つ小さな穂状の花をつけているのがクスダマツメクサだ。葉を見るとわかると思うがマメ科で、シャジクソウ属の帰化植物。似た ものに同属のコメツブツメクサがある。コメツブツメクサは花が終わると花弁がうなだれるのが特徴。また、コメツブツメクサのほうが花がやや上 向き放射状につくような気がする。クスダマツメクサは西アジア、北アフリカ原産(ヨーロッパ原産と記述してある図鑑もある)。この植物も素性 がわかっている?帰化植物で、1943年、横浜ではじめて発見されたとのことだ。
 アカバナユゲショウも、クスダマツメクサも数年前までは戸神では目立たなかった。どちらの植物についても、勢力を伸ばしたとも考えられる が、戸神の場合は河川の流路変更、護岸工事やそれにともなう地形の変化があるので、環境の変化のせいとも考えられる。戸神川のこの辺りは工事 後、地形が平板化し、乾燥した場所が多くなっている。クスダマツメクサはグランドでよく見かけることがあり、乾燥した場所に隣接して見つかる ので、そのためもあるかもしれない。

akabanayu1あかばなゆ2

kusudamatume



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