2012年6月印旛沼、戸神

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6月になった。今日は天気予報では雨、でも、晴天だった。印旛沼、そして戸神のフィールドへ。 


 北印旛沼で見ることができたこの細身の植物はゴマノハグサ科の帰化植物のマツバウンラン(Linaria canadensis Dum.)だ。花を見るとゴマノハグサのなかまであることは容易に想像できる。しかし、その細い枝分かれした花柄、針のような細い葉(根出葉もある)は通常のゴマノハグサのなかまとは趣が違う。印旛沼の新しく造成された土手の道端の斜面に見られた。土自体は、新しくつくられた日当たりのよい道の端ということで、乾燥している場所だ。小さな花は青紫色で美しい。白色の部分が少しあるが、複雑な模様はない。

マツバウンランは北アメリカ原産の多年生の帰化植物だ。帰化植物には素性があきらか?なものも結構ある。このマツバウンランは1941年に京都で採集されたのが初めてとのことだ。今は国内のかなり広い範囲で見られるようだ。植物が繁茂しているような場所ではなく、地面が見られるような場所で高さが50cmのマツバウンランは、マツバウンラン自体も一定の間隔を空け、生えていた。花は穂状につくが、咲き終わった花が仮面状に見え、これも独特だ。




 戸神の水田ではアオサギ(Ardea cinereaコウノトリ目サギ科アオサギ属)が見られた。なぜか、今年はアオサギが多いような気がする。この日本のサギのなかまで最大の鳥はその大きさのみでなく、独特の色合いが美しい。アメリカ大陸以外の広い範囲に分布し、日本では北海道で繁殖する。今、トキが話題になっているが、この大きなたくましいアオサギが身近な水田で見られなくなるようにはなってほしくない。彼らも結構、都市化に順応してがんばっているのだから。









 
 戸神で出会えたトンボ科の2種。シオカラトンボとシオヤトンボだ。コンクリートの護岸が好きなようで、ベタッととまっている。シオヤトンボはどこか原始的な雰囲気が漂う。まだ、コシアキトンボやノシメトンボは見られない。ハグロトンボも見られない、ハグロトンボが川の近くにくるのは産卵のためだ。

 トウキョウダルマガエル(Rana (Pelophylax) porosa porosa が水田で鳴いていた。オタマジャクシも多い。背中に多くみられる小さな突起が特徴だ。トノサマガエルに似るが、遺伝的には異なるようだ。この辺りには他にアマガエル、ウシガエル、アカガエル、シュレーゲルガエル、アズマヒキガエルが見られる。




 ツバメは水田を飛び回って餌をとっている。電線で休息しているツバメ。ツバメは渡ってくるとしばらく水田や河川敷で過ごし、その後、人家や他の建造物に巣をつくる。しかし、餌は虫のいるところでとるので水田で見られる。










 印旛沼の船着き場は休日となると釣り(ブラックバス釣り)の人でにぎわう。四輪駆動車にボートを牽引している場合が多い。ランドローバー、リンカーンやキャデラックの四輪駆動車も見られ、下手な自動車ショーより四輪駆動車に関しては様々な車種が見られる。圧倒的に多いのはランドクルーザー、プラドなどトヨタ車だ。もちろん、外国のブランドだけではなく、国内ブランドの懐かしい車も見られる。でも、数年前には休日でもこんなではなかったような気がするのだが。

 

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