坎布拉(カンプラー)森林公園にある南宗寺

青海省の西寧を出発して高い峠を越え、こんどは黄河に向かって下り、
更に黄河を上流に遡ると、李家峡ダムがある。ダム湖の更に奥に
坎布拉(カンブラー)森林がある。カンブラーには森林公園という名前が付けられて
いるが森林は殆ど無く赤い山が聳えている。そのカンブラーはチベット族が住んでいるところで、
カンブラ―という名前もチベット語らしかった。南宗寺というお寺はベット仏教の寺がある。
南宗寺は南宗峰という岩峰の上にあり、南宗峰は南宗溝という深い谷の底から突き立っている。
実はカンブラ―に来たのは3回目で、3回目でようやく岩峰の上にある寺まで登れた。
1回目は2001年の4月だった。下の写真は3回目の2011年4月23日に撮影したもの。


2回目は、2006年4月30日で、南宗寺の存在を知らなかったが、岩峰の上にお寺らしきものがある
ことに気が付いた。その時の写真が下で、右下の隅にそれらしきものが見える。その後、
Googleの航空写真や地図で調べ、それがチベット仏教の南宋寺というお寺であることが分かった。
それで是非そこに登ってみなければならないと考え、2011年4月に再度カンブラーに挑戦した。
こんな岩だらけの所でも、タクシーをチャーターすれば岩峰の下までは行けたのである。
青海省の西寧から、タクシーで3時間位はかかったけれど。



青海省の省都・西寧からタクシーで出発したが、西寧(標高2275m)からなり下ると
青い黄河に出会った。黄色くない青い黄河に感激した。



青い黄河を遡ると李家峡ダム湖の上に出る。ここも水は青くて綺麗である。


周囲の山は赤い。これを丹霞地貌と中国語で言うらしい。





李家峡ダム湖を離れて、山の奥のカンブラーの本拠地と思われるところに向かう。


丹霞地貌の地層が続く。








岩峰の上に南宗寺があるのがかすかに分かる。


カメラを望遠にして南宗寺を撮る。


更にカメラを望遠にして南宗寺を撮る。





嶺の上に家らしきものが見える。


チべット族の部落が見えた。非常に乾燥している様子。タクシーの運転手の話によれば、
部落は二つあり、下の部落では水が出ないと言っていた。






南宗寺は南宗溝という深い谷の中にある。この辺りから南宗溝に降りて行った。
ここから道は舗装されていなくて、道は悪い。つまりここまでは舗装された道があった。



車は西寧でチャーターしてきたのだが、タクシーの運転手は一度ここに来たことがあると
言うが、道をはっきりとは覚えていないようで不安だった。


南宗寺のある村が見えてきた


南宗峰の上にある南宗寺に登る為の木の階段があった。その階段はできたばかりであった。
それで私でも登れた。南宗峰はGeegle の航空写真で測ってみると高さ130m位らしい。
階段に換算すると800段位かもしれない。しかしここは標高が高く、15段位登ると
直ぐ息が切れてしまう。15段位づつ登って、休んで、ようやく登れた。
実は友人と一緒に登ったのだが、その友人はスイスイと登って行った。その友人は
標高の高い西寧に住んでいたので、空気の薄さには慣れていたのかもしれない。



南宗峰に登る階段の途中から見える風景で南宗峰の回りの山々。
この赤い山を中国語では丹霞地貌という



山に登ってみると、丹霞地貌に囲まれた谷の底に、チベット仏教のお寺が見えた。


赤い地層を丹霞地貌というが、丹霞地貌は中国語で日本語にはない。


登ってきた木の階段。岩の間から遥か遠くに寺が覗けた。


麓にある寺とチベット族の部落とお寺。


頂上近くには布きれみたいなものが沢山あったが、これはチベット族のお祈りの旗



南宗峰の上に登ってみると、そこのお寺が昔からの南宗寺と思っていたが、1995年に着工したと
石碑に書かれていた。しかしこれも南宗寺
と言うらしい。
頂上の直ぐ下には、昔から修行用の洞穴はあったらしい。



お堂の中の仏像


南宗峰の上から見たら、別の方向に別の寺が二つ見えた。


カメラを望遠にして撮った写真にはやはり別の寺が並んで二つ見えた。日本に帰ってきてから
中国語のネットで調べたのだが、南宗寺と言われる寺は、阿琼南宗寺、南宗尼姑寺、
南宗扎寺(色扎寺)の三つの寺であって南宗寺とは三つの寺の総称であるのだとか。

南宗尼姑寺は後で見に行ったが阿琼南宗寺、南宗扎寺見にいかなかった。下の写真の二つの寺が
それであったようである。今にして思えば二つの寺に行かなかったのは残念なことである。


南宗尼姑寺はやはり尼寺であった。正面の建物が南宗尼姑寺


南宗尼姑寺の正面の門の装飾


下の写真は南宗尼姑寺の中庭から周囲の山をみたところ。
庭に置いてある銀色の物は パラポナアンテナではない。
太陽光を集めて湯沸しをする湯沸し器である。


湯沸し器であるが、パラポラアンテナと違って、太陽光を焦点を合わせるには、
時々湯沸し器の向きを変えなければならない。



南宗尼姑寺のお尼さんが松葉のようなものを燃やしたり、酒を振り掛けて、
お祈りをしているらしい。



ここは本堂ではなく、尼さんの宿坊かもしれない。


宿坊の中庭



南宗尼姑寺チベット族の尼さん。戒律は厳しいのだそうである


南宗尼姑寺で飼われている山羊。放し飼いらしい。後ろの壁に描かれた白い文様は
チベット仏教のおまじないのようなものだと思う。



以上