自慢にならない自慢話
(2008年12月15日)


  あんまり自慢にもならない話なんですが、例えば「私の日本語は会社で一番上手だ」というような話の類です。私がいる会社は殆どが中国人で、日本語を話すが上手な人はたくさんいるのですが、いざ文章にして見ると、助詞などの使い方がおかしいところが必ずあって、それを直してあげることもあり、彼らに比べると私の日本語の文章がずっと自然なのです。

  別の本当の自慢の話しなんですが、中国人を日本料理屋に連れて行くことがありますが、日本語が上手な人は日本に行ったことがあったりして、焼き魚が好きだなんて言うので、秋刀魚の焼き魚を注文することになったりします。そしていざ食べる段になると、上からつっついて、魚をぐちゃぐちゃにして食べはじめるので、それも問題ですが、そうすると結局は魚の骨が口の中に入り、それを口からペッとテーブルに吐き出すことになるので、秋刀魚の食べ方はそうではないのだと言いつつ、秋刀魚の骨を全部外して骨が無いようにしてあげます。

  そのようにすると、見事に頭と骨とだけが残ります。場合によっては内臓と皮とを残すこともありますが、とにかく無駄なく綺麗に食べられるわけです。中国人の魚の食べ方と全く違います。私は魚の骨を綺麗に外すことができるのです。それを見て、魚の食べ方が上手ですねと、黙っていても評価してくれる中国人もいます。

  勿論、それを見ても何にも感じない人もいます。その場合は、焼き魚を食べるとき日本人はこのようにするのだと少し自慢げに言いますが、自慢してみても、暖簾に腕押しで、何の反応も無い場合もあります。もともと中国人の中には、あまり食べるときのマナーなどに気を使わないような人がいますから、魚の骨の外し方が綺麗だからと言っても、中国では何の自慢にもならないかもしれません。最近中国のドラマを見ていたら、茶碗を持って歩きながら食べている、ホームドラマを見ました。立って食べるのにもあまり抵抗が無いみたいです。

  それはともかく、私の焼き魚の骨の外し方は、中国人よりはるかにすばらしい技術だと思っているのですが。これくらいでは自慢にはなりませんかね。日本人ならかなりの人ができると思いますけれど。