上海蟹がなかなか食べられない
(2008年10月10日)


  北京でも9月から上海蟹の季節です。その上海蟹がなかなか食べられ無いのです。お客の接待のついでに食べたいのだが、接待で上海蟹を食べるのチャンスが無くて・・・・・・、なんて言う、せこい理由ではありません。

  実はここでは上海蟹は簡単に食べられるのです。上海蟹は会社の裏にある市場で500g 35元で売っていますから、一匹150gとして 二匹300gでは 21元くらいで 買えます。それを買ってきて家で15分も蒸せば、直ぐ食べられます。

  しかし上海蟹は、買い置きが出来ませんから、買ってその日に食べなければなりません。だからお客が来ていたり、家に、食べなければならない余り物がたくさんあったり(食べる優先順が高いもの)すると、なかなか買えないわけです。最近は、旅行に出かけていたりしていた事も理由の一つですが。

  実は、最近、二人だけで北京ダックを食べに行ったことも、上海蟹が食べられない理由なんです。二人ですから、一羽は食べきれません。それに牛街にあるような北京ダック屋は半羽分だけなんてこともで注文できません。

  それで一羽分を注文してワンセット一羽88元だったと思いますが腹いっぱい食べても食べきれませんでした。北京ダックは50分かかると言いますが、その間、殆ど料理を注文せず、冷菜とビールだけで待っていました。腹が空いているところに、ダックが出てくるのですからなおさら美味しいわけです。 それに私は北京ダックが好きですから、さらに美味しいのです。それを腹いっぱい食べました。

  牛街にあるような北京ダック屋では、皮と肉とを削いだ跡の骨も持ち帰ることも出来ます。それで、食べ残した北京ダックは勿論、餅や,葱や、甘味噌も一匹分の骨も包んでもらって持ち帰りました。 

  そうしたらその北京ダックがなかなか食べきれないのです。ビールのつまみに、二三日食べても食べきれないし、骨だけと思っていた一匹分には意外とたっぷりと肉が残っていました。それで、骨についていた肉は削ぎ落として、北京ダックの残りと一緒に味噌と砂糖で煮込んでみました。味噌は日本製です。

  骨はスープにしました。スープは煮込むと日に日に美味しくなりました。煮込むと美味しくなると言うより、生姜とか、葱とか、胡椒とかの使い加減がだんだんと分ってきて、味がよくなったようです。肉の部分も甘味噌の味が染み込んでなかなかいける味になってきました。

  しかし、一人で一日一食しか、食べるチャンスが無いわけですから、なかなかはけません。それで、毎日そのスープを飲んで、味噌煮込み鴨肉を食べていることが、上海蟹が食べられない理由なのです。しかし、上海蟹は来週になれば食べられでしょう。

  北京は北京ダックや上海蟹が安く食べられます。これはうらやましいと思いませんか? しかし、毎日鴨肉の味噌煮込みでは、うらやましいとは思わない、というご意見もあるかもしれませんね。確かに毎日同じおかずではねぇ〜。

  しかしつぼに嵌った日本の味(醤油味ベース)の大根の煮物などが出来ると、二三日続けても私には旨いと思いますね。日本の味ですから。

  本当はそんな日本味のおかずを弁当にして持って行って食べたいと、思っているのですが止めにしました。その理由は?

  先にホームページの日記の方に書きましたが、会社の食堂と言うのがトイレの横で、立ったままで食べると言う事なので、弁当は止めたのです。中国人は、トイレに抵抗が無いみたいですね。それに立ったまま食べることにも、あまり抵抗が無いみたいで・・・・、国民性なのか。

  日本人の私としては、幼少の頃、母から食べるときはちゃんと座って食べなさいよ、と教育されたものですから。トイレの横での立ち食い嫌のです。

  弁当に付いての余談を続けますと、日本の弁当と中国の弁当とは全くレベルが違いますね。中国のは簡単で便利名だけの食事といった感じですが、日本のは、江戸時代頃には、御殿女中が弁当を持って花見をしたくらいですから伝統もあり、形式もあり、色彩豊かでもあります。そして種類が多彩でもあります。

  一方中国の弁当のおかずは、数種は確かにあるのですが、それらの料理の各々が、混ざってしまっても、何の抵抗も無い料理ばかりなのです。実際に弁当胃の中では、その料理が混ざってしまっているのです。いわゆる[「炒め料理」ばかりですから、そうなっても何の違和感も無いようです。

  前に、北京ダックや上海蟹が食べられてうらやましいでしょう、と書きましたが、牛街辺りでは日本のような美味しい弁当が、食べられないのが不幸です。 北京でもCDB地区と言われる辺りならあるみていですが。