新疆の旅−2(カシュガルで歌舞団をで貸切で見る)
(2008年6月2日)


◎新疆のレストランではビールが飲めない

  今回の旅行ではできるだけ、中華料理など食べないでおこうと考えていた。実際に殆ど中華料理を食べなかった。中華料理はホテルの朝食の包子くらいだったかもしれない。飛行機の中の食事も、ラグマンと言われる新疆の汁なし麺だったが、これはボツボツに切れて不味かった。本物のラグマンは腰があってかなり歯ごたえがあるものである。新疆のラグマンは美味しいし、カバブも美味しいので、中華料理を食べなくても何の問題もなかったが、ウイグル料理の店に行くと、ビールが無いのが困った。宗教がイスラム教であるのが理由である。ツアーで行ってホテルで食事するなら問題が無いし、ウルムチなら日本料理屋もあるというから問題が無いかもしれないが、個人旅行なので、行き当たりばったりにレストランに入ると、ビールがあったらなあと思ったことが何回かあった。

  トルファンのガイドは中華料理を食べたいと思っても食べられないと言っていた。勿論ホテルとか街中の中華料理屋を探せば食べられたかもしれないが、別に中華料理を食べたいと思う事は無かったので困ることは無かった。

◎ カシュガルで歌舞団を貸切で見る

  カシュガルの色満ホテルと言うところに、新疆の踊りを見せる歌舞団があることを知っていたので事前に開演の時間を確認しておいて、夜のその時間に行ってみが、その晩は公演が無いのだと言う。しかしホテルの人が聞いてくれて、100元出せば貸切で公演をやると言う。本当の入場料は20元か30元かもしれないないが、ここまで来て、ウイグルの踊りを見ない手は無い。我々二人で見ることになるが、それでもいいと思って貸切で見ることにした。

  ここの歌舞団が踊りをやるかやらないかは、多分色満ホテルに泊まる客の要望によって決めるのだと思うが、その晩は日本人の団体客も居たようだったが、その団体は所望しなかったのか、ガイドが教えなかったか知らないが、公演はしない予定だったらしい。しかしカシュガルまで来たのだったら、カシュガルの踊りは見たほうが良いのにと思った。

  私にとってはウイグルの踊りは、北京でも見られるし、ここの踊りがすばらしいという物でもないけれど、ウイグル族の地には、ウイグルの踊りなのである。つまりつきものとうことで、エキゾチックな地にはエキゾチックな音楽と踊りがいいのである。実際は、踊りを見たのは、もう一人、一人旅の日本人が入ってきて三人で見たのだった。

  見物人が三人だけだったので、最後に一緒に写真を撮ってくれるサービスなどもあって、一緒に踊れと言うことになったが、三人だけだったので、全員が参加させられ踊らされてしまった。踊りは踊りたくなかったのだが。料金は本当は私達の貸切だったはずなので、全部で100元でいいはずであったが、別の日本人は50元を払わされた。一晩の全収入が150元しか無いことを考えれば、文句をいう筋合いでもなかった。その晩は、その後その人と三人で、カシュガルの夜店の屋台に行って、ビールを飲んでカバブを食べた。

◎夕食は毎晩、夜店の屋台

  異郷の地で夜風に吹かれながら、夜店の屋台で羊の串焼きを食べるのはなかなかいいものである。先に、レストランでビールが飲めないと書いたが、夜店の屋台ではビールがあるのである。カシュガルで一箇所、トルファンで二個所の夜店に行ったが、どこでも有った。カシュガルでは周りを見回してみたら、殆どが中国人だったので、ここは中国人の為の夜店で、それでビールがあるのかな、なんて考えたが、トルファンでもビールが有った。ここの客はウイグル人が多かった。そのウイグル人がビールを飲んだかどうかは、観察していなかったが、そのウイグル人もいろいろな顔がいて、ロシア人みたな顔をした人もいた。カバブをかじって、ビールを飲みながら、写真を撮ったりしていたら、私の撮った写真を覗きに来たおばさんもいた。

  夜店の屋台の雰囲気が好きなので、旅行に行くたびに、屋台の写真を撮っていて、その屋台というのは大体が甘粛省とか青海省とかのシルクロードに近い方だった。だんだん写し方が上手くなってきて、今回は本当のシルクロードであったが、暗い屋台でもその雰囲気を上手く写せたと思ったのだが・・・・、後でデジカメを掏り取られてしまって、その写真をみることができない。残念。

◎カバブは美味しいのだが、埃が!

  トルファンでも、夜食は屋台と考えていたが、トルファンはいたるところが工事中で、これは市長が変わった途端にこうなったのだとか。それで歩き難いし埃だらけ。それにこの季節は春の砂嵐が吹く季節でもある。黄砂の発生地でも有るのである。その日も砂が舞い上がっていたが、それが収まるのを待って、ホテルの前にロバ車だかラバの馬車だっかに乗って、街の中心の夜店の屋台へ行った。そこでまたカバブを食べた。カバブは美味しいのだが、埃が気になったのも確かである。日本語のできる運転手が言っていたが、この季節は屋台でカバブを食べるには向いていないのだと言っていた。

◎あまり中国語が通じない

  勿論新疆でもホテルや空港では問題が無いのだが、やはりカシュガルの方まで行くとタクシーの運転手でも中国語が分からない人がいる。中国は漢字の国だから漢字で書けばと思って、中国語の分かる運転手に漢字で書いてみたりしてもさっぱり分からないらしい。エイティガール寺院と言うところに行こうと思って、エイティガールと言っても通じないし、香妃の墓があることころへは、香妃と書いても全然読めない。ホージャと言ったら通じたようだった。結局香妃の墓にも行けたし、バザールも行けたし、職人街とか市内に残る古い民居も行けたから、言葉は結構通じたと言うべきだろうか。バザールはバザールとかバザーと言えばそれだけで行けた。

  しかし新疆では言葉が通じないカシュガルあたりの方が、ずっと異国っぽい。カシュガルは異邦人の世界だなあと思った。しかし異邦人と言うのは自分の方が異邦人なのだろうけれども。

  運転手に聞いてみたところでは、カシュガルでは運転手の大部分がウイグル人だとのことであった。言葉が通じないと書いたけれども、ウルムチからトルファンに着いてみたら、バス停に日本語のできる運転手が待ち構えていて、その日と翌日のタクシーの運転を頼んだので、その間は言葉の問題はなくなってしまた。日本人を見分けて日本人を相手にする、日本人向専門のグループがいるらしい。

◎カバブとかラグマンと言えば言葉が通じる

  レストランでは、羊の串焼きをカバブ、新疆の汁なし麺をラグマンと言えば通じる。どこかにラグ面と書いているのを見たことがあるが、あれは麺だからラグ面と言ったのかもしないが、ラグメンと言うとメンのところの発音の音が下がってしまう。ラグマンはマのところにアクセントを置いて、ラグマーンと言うとよく通じるようである。それはともかく、このラグマンは北京あたりでは、拉条子と言って、トマトソース味なのだが・・・・

◎本場のラグマンはトマトソース味ではなかった

  ラグマンは、トマトソース味だと思っていて、それならタバスコが似合うだろうと思って、連れがタバスコを持っていったのだが、本場のラグマンは、トマトソース味ではなかったのである。北京に帰ってきて新疆料理の店で聞いてみたら、トマトソース味は、北京風の好みにしてあるので、本場のラグマンはトマトソース味ではないのだそうである。持っていったタバスコの小ビンは、中身が液体と言うことで、空港で取り上げられてしまった。