チベット族の暴動が起きた町・瑪曲(2008年3月27日)


  3.14のラサでの反乱(?)が起きてから、中国での暴動の報道を隠しているのではないかと思っていましたが、最近は映像も含めて積極的に報道するようになりました。大体がチベット人が暴行を働いている場面なので、チベット人が悪いと言うことがよくわるようになっている映像です。

  そして、チベット以外の青海省、四川省、甘粛省などでもあちこちで、かなりの範囲で暴動が起きた様です。そしてテレビを見ていたら「瑪曲」(マーチュイ)という町の名前がありました。その瑪曲という町は殆ど知られていない町だと思いますが、実は一年前に行ったことのある町です。それで、「瑪曲」(マーチュイ)は、私が行った事のある町で、こんな町ですよと、紹介したくなりました。しかし、「瑪曲」の町については既にホームページで紹介していますので、既にご覧になった方は重複しますのではしょってください。

  なお、ニュースによれば瑪曲は甘粛省の甘南地方では一番大きい暴動が起きたと所とかで、今でも店が開いているのは60%であるとのことでした。ここでの暴動は19日であったようですが、詳しくは分かりません。

  チベット族はチベットだけではなく、海抜の高いところに住んでいるのですが、海抜が高いところは、青海省、四川省、甘粛省にもあって、そこにもチベト族が住んでいます。そこに行くと何があるかというと、勿論チベット族がいますが、高原である草原が見えます。しかし人口密度は少なく、却って、人より羊や馬やヤクなどの動物のほうが多そうなところです。

  その瑪曲と言う町ですが、ここは甘粛省と青海省と四川省の境界が接しているところにあって、甘粛省の蘭州から入るにしても、四川省の成都から入るにしても、一日で行くにはチョッと無理かもしれません。甘粛省から見れば甘粛省チベット族甘南自治州の一番奥にあります。

  そこに行くと何がるのかというと。黄河が黄河源頭から東に向かって流れ始めるわけですが、その黄河が、逆に西に向かって大湾曲するあたりに瑪曲があります。このあたりの黄河は黄色くはありません。河の水の色は期待したほど澄んではいませんでしたが、少なくとも黄色の濁りはありませんでした。そんな黄河が3300mの高原の中をくねくねと流れていました。ほかに有名なものと言えば、チベット犬の繁殖所みたいなものがあって、ここはチベット犬で有名なところのようです。町でも黒い子供のチベット犬を売っていました。犬を買わないかなんて聞かれもしました。

  草原の中にポツンと小さい町があるだけで、他には何かあるかというと、チベット寺院が在るくらいです。何でそんなところがいいのかというと、人がごちゃごちゃと居る中国的ではないところがいいし、街の赤を多用した広告が見えないなんてものもいいし、中国の極色彩のお寺や廟が無い(チベットのお寺だけは極意色彩)のもいいし、たぶんにアンチ・チャイナというということもありますが、都会の喧騒からずーっと、ずーっと離れた黄河の上流で、そして3300mの高原まで来ているのだと言う感じが良かったのかもしれません。

  しかしここは秘境とはいえません。ホテルもあったし、そこまでの道も舗装されていました。タクシーも有りました。しかし空気だけは不足していて、3300mの高原なので直ぐに息が切れました。

  「瑪曲」(マーチュイ)の写真は既にHPに載せてありますが、こちらからでもどうぞ。

   http://www.catv296.ne.jp/~t-homma/newpage86.htm

  写真の中に覆面をした人もいますが、別に強盗ではなく、草原の中を走るので、埃よけに覆面をするようです。

  「瑪曲」(マーチュイ)にいたるまでの高原の道はこんな風です。

   http://www.catv296.ne.jp/~t-homma/newpage84.htm

  何にも無いところでも、やはり行ってよかったという感じのところでした。