今日は休みなので、どこに行こうかと考えたら、パンティーの写真を撮りに行くことを思いつきました。以前、洗濯されて乾されたパンティーがぶら下がっていたのを見て、是非、これを写真に撮りたいと言う気持ちが湧きました。そこにはブラジャーもぶら下っていました。その時はカメラを持っていなかったので、写真に撮れなかったので、いつかカメラを持って行って、写真に撮らなければと思ったわけです。ちなみに私は今までにパンティーの写真を撮ったことはありませんが、今回はどうしても撮りたいと思ったのです。

　　それで、今日出かけたわけですが、残念なことにパンティーもブラジャーも乾されてなくて布団が乾されていました。一応その布団の写真も撮りましたが、それだけでは物足りないので、ずかずかと家の中に入っていって、ビルの模型の写真を撮ってきました。まさに光輝く金ぴかビルです。しかしビルの現状は爛尾楼（爛れた尻尾のようなビル？）と言われ、SARS以来既に三年も、ビルの骸骨のような状態で雨ざらしになっています。



　　話がややこしくて解らない？　私のホームページの日記を時々覗いていただく方にはお分かりかもしれませんが、ここは中国では珍しい抗議の泊り込みの現場なのです。マンションの分譲を受けた人が、分譲マンションの現地販売所みたいなところを占拠して泊り込んでいて、もう４０日以上になるでしょう。誰に抗議しているか？　勿論悪徳開発商にですが、抗議の矛先は政府の方を向いているようです。裁判では勝っても、何の執行能力も無い訳ですから痺れを切らして泊り込んで抗議に及んだらしいです。しかしそうしてみたところで、おいそれと解決するはずがありません。それでオリンピックまであと何日なんて書いて、長期戦覚悟で、鍋、釜、布団も持参で泊り込みをしているわけです。泊り込みに参加しているのは２０所帯くらいらしいです。

　　長期戦ともなればパンティーもブラジャーも洗濯しなければならないわけですが、その乾し方が中国らしく、人通りが多い人の目の前にぶら下げて、平気で乾かすわけです。こう言った乾し方は中国ではめずらいことではありません。珍しいのは占拠して泊り込み政府に抗議するという事の方が珍しいです。中国では珍しくないパンティーの洗濯物でも、中国では珍しい共産党に対する抗議のスローガンと組み合わせて撮れば、珍しい写真になるかなと思っただけです。ですから私の興味はパンティーだけにあるわけではありません。

　　その抗議のスローガンですが、共産党に対する抗議と言っても、共産党が悪いと言っているわけではなくて、そんなにいい共産党ならこの問題を解決できるでしょう？　何故解決できないのか、解決できないのはおかしいと言っているように見えます。推測ですが、以上のことを言いたいために、皮肉にも中国共産党の宣伝文句をそのまま使ってありました。江沢民が言ったという「共産党は人民の基本的な利益を代表している」とか、「人民にサービスするのは“栄”、人民に背くのは“恥”、誠実に信を守るのは“栄”、利を見て義を忘れるのは“恥”」と書かれていました。

　　しかし今回行って見ると当局によって、これは完全に消されていました。何かの会議が開催されるなんて文句に変わっていました。元々書かれていた“人民にサービスするのは“栄”、人民に背くのは“恥”、というスローガンは今街に溢れている共産党のスローガンなんですから、何故消すのでしょうか。不思議です。ここに書かれると何か都合が悪いことでもあるのでしょうか。共産党ご推奨のスローガンでも、別の何かと並べて書かれたり、抗議の現場で書かれると何か都合が悪いことがあるのかもしれません。きっとそうでしょう。ありふれたスローガンを自ら消してしまうのですから。

　　ところでこのビルの模型の写真は金ぴかで凄いでしょう。純金の金張りレンガ、金色のガラスを使うと言う触れこみでした。この金ぴか状態はやはり中国人の好みを表しているのかななんて思わせるビルなんですが。この写真を撮ってもいいかと泊り込みをしている人に確認したら、余計なものを取り除いて、よく写真が撮れるようにしてくれました。その後、外に出たらある女性が追いかけてきて、どこからきたのかと聞かれたので、外国人だと正直に言ったら、そうではないかと思ったとか言って、経緯などを説明してくれました。外国にもこのことを伝えて、政府への圧力にしたいのかもしれません。政府への圧力と言うのは中央政府へではありません。もっと小さく北京市宣武区政府、もしくは北京市政府のことです。オリンピックまで後何日なんてことは、それまでに解決しないと、このことが外国に知られて、「オリンピックまで解決しなければ、中国の“恥”になる」と言う意味だと思います。そしてこれはおいそれとは解決できない中国の深い“恥”部ですから解決にはオリンピックまでかかるかもしれません。いや解決できるのかどうか。

　　金ピカビルになるはずのビルが爛れた尻尾のようなビルになってしまった経過や、そこに書かれていた共産党のスローガン（実は政府への抗議の意味で書かれた。しかし今は消されたしまった）の写真、ビルの骸骨状態の写真は､以前に書いた日記の中にあるので見てください。